最後の距離走はいつまでに終わらせるべき?
- 深澤哲也(ウェルビーイング株式会社副社長)

- 21 時間前
- 読了時間: 13分
「最後の距離走って、いつまで終わらせた方が良いですか?」
これは、受講生の方や練習会ご参加の方からよくいただくご質問の中でも、5本の指に入るほど多いご質問です。
実際これ、気になる方が多いのではないでしょうか?本命のマラソンレースに向けて、距離走っていつまでに終わらせたら良いのだろうか?と頭を悩ませた経験はないでしょうか?
私ももちろん散々悩みました。だから、色々と勉強しましたし、自分の体でも試してみました。3週間前に最後の40km走をやって、その後調整に入ったパターン、はたまた1週間前に30km走を中強度で入れてみたパターンなど、いろんなパターンをやってみました。
その結果たどり着いた私の結論を、今日は実体験を添えてお届けしたいと思います。もしあなたが距離走をいつまでやるか迷っている、または迷った経験があるなら、今日のお話はきっとご参考になるものだと思います。
最後の距離走はいつまでに終わらせるべき?
結論から申し上げて、最後の距離走を終わらせる時期のパターンは二つあります。まず一つが「2週間前・30km走パターン」、次に「3週間前・40km走パターン」です。
これらはそれぞれ私が実際に試したパターンで、いずれも悪くないなというものです。では、それぞれの特徴やポイントを解説していきましょう。
2週間前・30km走パターン
まず最も良いと思うのは、2週間前・30km走パターンです。
これは最もオーソドックスなやり方と言えるでしょう。実際、多くの歴代トップランナーも大体最後の距離走は2週間前に、30km走を入れていることが多いです。
このパターンにおける30km走の目的ですが、これは完全に「筋持久力の維持」です。そこまでに鍛えてきた筋持久力が落ちないようにするために、保存しておくためにやる距離走というのがこの2週間前の30km走です。
つまり、ここでの30km走はあくまで「つなぎ」。鍛えようと思ってはいけません。ですので、強度は中強度程度で行うのが望ましいというのが私の見解であります。もしくは中強度から走り始めて、後半にかけて体が動けば最後の5~10kmはマラソンペースくらいまで上げても良いかな、というくらいです。間違っても、30kmレースペースなんて強度でやる必要はありません。
実際このパターンで仕上げた時で、大きく失敗したことはありません。2023年の大阪マラソン(2時間32分の当時自己ベスト)や、現在セカンドベスト(2時間31分)である2025年のびわ湖マラソン前はこのパターンで仕上げました。
2週間前に30km走をやって、そこから調整練習に入って疲労を抜く、というパターンは、筋持久力の維持と疲労回復まで残された時間を天秤にかけた時に、絶妙に良いバランスであると考えています。
基本的に、培ってきた能力は2週間で抜けることはありません。つまり、2週間前に距離走を入れたら、極端な話あとは全部低強度以下の練習で繋いでも走力や筋持久力的にはそこまで低下することはないと思います。
まあ実際には2週間まるまる全部低強度走以下だと、ちょっと心理的に不安になってきたりもするので、合間に最低限の刺激練習を入れておくのがおすすめですが、基本走ってさえいれば大丈夫です。これは2022年の神戸マラソンの前、6週間もの間膝の故障に悩まされ、1kmあたり7分程度のジョグしかできていなかったにも関わらず、レース当日走ってみたら意外と4分15秒ペースで30kmまでは走れた経験からも言えることです。
とはいえ、2週間前に40km走を入れるのはどうか?それはちょっとダメージが残りすぎる可能性が高いです。2週間前に距離走としてフルマラソンレースに走るのもちょっと負荷が高すぎると思います。
その辺りの必要な負荷と残るダメージのバランスも考えた結果、2週間前に30kmというのが最も黄金比の整ったバランスであると言えると思います。
3週間前・40km走パターン
実は私個人の経験で言うと、最もうまく行ったことが多いパターンがこの「3週間前・40km走パターン」です。
自己ベストである2時間29分を出した2024年の神戸マラソンも、その翌年2025年の神戸マラソンもこのパターンでした。2025年の神戸は、直前に体調不良になったのと、当日オーバーペースをしてしまったので記録は出ませんでしたが、仕上がりとしては非常に良かったので、調整は成功したと言えると思います。
厳密には、3週間前に距離走としてフルマラソンレースに出走しました。2024年の時はほぼ全力で走ってしまったのですが、2025年の時はレースペース95%程度で行い、2時間37分で余裕を残して走りました。本当はもう少し抑えた方が良くて、3週前に40km走をやるならレースペース90%くらいで良いと思います。
3週間前に40km走を入れたら、あとそこからはもう距離走は必要ないと思います。3週前に入れて、さらに2週前に30km走を入れるというのも全然ありだとは思いますが、これは基礎体力によります。月間500km以上は普通に走っているくらいの練習量の方なら入れても良いかなと思いますが、そうじゃない方は3週間前に40km走を入れたらもう距離走はしなくて良いと思います。
というのもやはり、40km走になると明らかに30kmよりも残る疲労は大きいからです。疲労を抜くためには意外と時間が必要であり、またもう一点、一回で走る距離が長くなるほど、その練習に対して体が適応するのに必要な時間が多くなります。
要するに、30km走よりも40km走の方が、その練習に適応するのにより時間がかかるのです。だから、最低でも3週間〜4週間程度は見積もった方が良く、また適応を引き起こすためには練習を軽くして体を休ませる必要があるので、残り3週間で基本は新たに距離走を入れる必要はないと思います。
それでももし筋持久力の低下が心配であるという方にオススメなのは、3週前に40kmを入れたあと、10日前〜2週間前に20~25km走を入れておくことです。
これはあくまで中強度走くらいの感覚でOKであり、決してレースペースで行う必要はありません。これくらいの距離を中強度で走っておけば、筋持久力の維持は全然問題ないです。
NGなやり方
最後におまけとして、あまり良くなかったなと思うやり方を紹介しましょう。それは1週間前に30km以上の距離走を入れるということです。
実は私自身ずっと気になっていました。最後までしっかり筋持久力に刺激をかけ続けた状態でマラソンを走ったらどうなるのだろうか?と。それを2025年のホノルルマラソンで試しました。レース1週間前に30km走を行ったのです。
この時の30km走は流石に強度はかなり余裕を持ちました。1km3分57秒平均程度であり、これは私のマラソンペース(3分32秒)からみたらせいぜい85%強です。体感的にも全然頑張っている感はなく、終わった後の疲労感もそこまで大きくはありませんでした。
しかしながら、レース当日には少々疲労が残ってしまいました。これはこの30km走自体の疲労というよりは、本来ならもう少し練習量を落として調整して回復力を働かせなければいけなかったところに30kmも走ったことで、それまでの練習で溜まっていた疲労の回復が遅れたことが原因ではないかと考えております。
ですので、やはりレース1週前に距離走をやるのはちょっと重いかなというのは実際にやってみた結果感じたところです。元実業団選手の友人も「2週前を切ったら距離は踏まない方が良い」とはっきりと言っていましたし、多くの歴代トップランナーの方々の資料を見ても、大体最後の距離走は2週間前までには終えています。歴史を見ても1週前に距離走をやるのは、効果よりもリスクが上回るのだろうなと思います。
結論:2週間前までには終わらせよう
ということで、色々と試してきた結果、結局のところ2週間前までには終わらせた方が良いという結論に落ち着きました。そして2週前を最後にするなら30km、3週前を最後にするなら40kmかなと思います。
もちろんこの数字は、それまでコンスタントに距離走を積み上げてくることができた上での話です。そうでない場合は、この最後の距離走の数字もそれぞれ25kmとか、35kmみたいにもう少し少なくなりますから、その辺りはあなた自身の基礎体力や、距離走の積み上げ具合に応じて判断していただければと思います。
ぜひあなたのマラソンに向けた総仕上げのご参考になりましたら幸いです。
最後に、大事なレースに向けて体の状態をしっかり上げて、積み上げてきたものを確実に最大限発揮したいという方にお知らせです。
レースに向けて体の調子を最大限上げていくための最後の仕上げの練習方法について私が解説した講義動画「調整練習の正しいやり方講義」というものがあります。
こちらの講義動画は、大事なレース前の最後の仕上げの調整練習について、どうすれば失敗を防げるのか?ということに焦点を当てて解説した内容です。ここからはこの調整練習に関する講義動画について、私の魂の叫びをお届けしますので、大事なレースが控えている方は絶対に続きもお読みください。
私が今回の講義を作ったのには明確な理由があります。それは「調整練習の失敗で、レースを台無しにする人を一人でも減らしたい」からです。
そもそも「調整」というのは、目標のレースが近づいてきたら行う、最後の調子を上げる仕上げの作業のことです。端的にいえば、疲労を抜いて体を軽くして、状態を一段階上げるために行う練習が調整というものです。
はっきり言って、調整の段階に入った時点でもう勝負はほぼ決しています。9割以上は決まっていると言っても過言ではありません。だから調整でやれることって、もうほとんど残されていないんです。
こう言うと「やれることがないなら、別に調整なんて適当にやってりゃええやん」と思われるかもしれません。ただ、難しいことにそういうわけでもないのです。なぜなら、調整段階でのミスは、それまで積み上げてきたことを水の泡にしてしまう危険性を持っているからです。
考えてみてください。それまで本命のレースに向けて、暑い日も、雨の日も、飲み会の次の日で眠い日も自分の奮い立たせて何ヶ月もかけて準備してきたものが、レース前のたった最後の1~2週間の失敗で全部台無しになるということを。やばくないでしょうか?そんなことは許せないし、想像しただけでやるせないし、ゾッとしませんか?
実際私はこれをもう何度も何度も何度も何度も経験しました。その上で言います。もう2度と、あんな思いはしたくありません。
私が最も直近でこの間違いを犯したのは、先ほども申し上げました通り、今から2年前のびわ湖マラソンの時です。この時私は2時間35分を切れる可能性は十分にあると言えるレベルのトレーニングを3ヶ月間かけて行うことができました。普通に走ればどんなに悪くても2時間40分は切れる練習ができたと今でも思っています。
しかしながら、蓋を開けてみたら2時間47分かかりました。一応申し上げますと、その前の自己ベストは3時間16分でしたから、それでも30分くらいの大幅自己ベストでした。しかし、本当に何にも嬉しくありませんでした。残ったのは悔しさとやるせなさと悲しさだけ。次のマラソンのチャンスは、ああ・・もう10ヶ月先までないのか・・・腸が煮えくり返るような悔しさや怒りが沸き起こり、今すぐにでもリベンジしたい気持ちだけが残るも、次のチャンスは翌シーズン。そんなどうしようもない悔しさを覚えたことを今でも鮮明に覚えています。
ちなみに、その時は明らかに私よりも練習していなかった人や練習できていなかった人にも根こそぎ負けました。努力って一体何なんだろうと思いました。それくらい強烈に悔しくて、悔しくてならなかったのです。そんな経験、あなたにもないでしょうか?もしないのであれば、そんな経験、絶対したくありませんよね。
ではなぜそんなことになってしまったのか?答えは調整ミスです。それまでの3ヶ月間の練習は完璧でした。しかしながら、最後の調整のたった3週間で、そこまでに積み上げたものを全部台無しにしてしまったのです。
そう、調整練習とは失敗するとそれだけでかいリスクがあるのです。だから、私は正しい調整をちゃんと理解しておく必要があると考えています。
特にレース前の調整期間は、状態も上がってきて練習の負荷がついつい上がってしまいがちです。テンションも上がっていますから、尚更です。そういう時こそ重大なミスが発生しやすいのですが、この時に正しい調整のやり方を知っているかどうかでレースの結果が全く違ったものになると、私は自分の経験から思ったわけであります。
そんなわけで、今回はかつての私のように、調整で失敗して苦虫を噛み潰したような思いをする方を一人でも減らしたい想いから調整練習に関する講義を作成しました。それがこの講義動画です。
最初に申し上げた通り、調整の段階に入ったらやることはほぼありません。なので、失敗しない調整のポイントを重点的に解説させていただきましたが、講義の本編の時間は80分くらいで終わりました。物理的に、調整だけをテーマで扱うとそこまで話すことは多くなく、講義時間は短めになりました。
本編の中で解説している内容は、主に以下の通りです。
調整の講義を作ろうと思ったわけ
調整ってなに?
どんな調整ができたら成功なの?
調整に失敗するのどうなるの?
じゃあ失敗しない調整のやり方は?
失敗する調整練習の特徴とは?
つまりうまくいく調整とは?
疲労を最大限抜くには?
走力を維持するには?
調整練習の例(800m~フルマラソンの種目別に)
上記内容を解説して、合計約80分ほどの講義となりました。
こちらの講義をご受講いただくことで得られるメリットは
自分の努力に見合った結果が出るようになる
努力に見合わない結果が出て悔しい思いをすることがなくなる
レース前に余計な不安を持たなくて良くなる
このようなことが挙げられます。
これだけの内容とメリットが入ったこちらの講義は、3300円(税込)で販売いたします。
さらに、本編で解説したこと以外に、実際のうまく行くような調整の例、失敗する調整の例などの実例もあればよりイメージも掴みやすいかなと思い、本編の後におまけとして以下の内容をつけております。
おまけ
・深澤自身の成功例、失敗例(5000m、フルマラソンそれぞれの実例)
・過去3年間で全国大会に出場した3人の教え子の調整練習の話
このおまけの章では、実際に私がうまくいった調整の練習内容、失敗した練習内容を全て公開して、解説しながら話していきます。本編で調整の理論的部分を理解していただいた上で、より事案を見たいという方はぜひご参考にしていただけると幸いです。
また、過去3年間で全国大会に出場した3人の教え子(佐藤 煉、石原 向規、柴 泰河)の、全国大会800mに向けた調整の練習も解説しながら紹介します。この時、学校の顧問の先生に邪魔された話とか、そう言った裏話も赤裸々に話していますので、楽しみながら聴いていただきつつ、こんな調整が失敗するのかー、とか、こういう調整で良いんだなとか、感覚を掴むきっかけにしていただけると嬉しいです。
なお、このおまけ章については料金は頂戴いたしません。本編の価格 3300円(税込)のみで提供させていただきます。
講義には全額返金保証をつけさせていただきます。全てご受講いただいた上で、思っていた内容と違った、役に立たないということがあれば、お問い合わせページより返金請求をしてください。その場合は理由を問わず、全額返金させていただきます。
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なお、こちらの講義の販売期間は2026年1月31日(土)までの期間限定とさせていただきます。もしあなたが、大事なレースでこれまでやってきたことを100%発揮したいと思われるなら、今すぐに下記より講義をご受講ください!
ウェルビーイング株式会社副社長
らんラボ!代表
深澤哲也






























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