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 先日ランナーズユニバーシティの学生様より以下のようなご連絡を頂きま した。

 

 「なぜオリンピック選手からプロの実業団の競技者、みなコーチがついているのか? 金メダリストにもコーチがおり、池上様もコーチいますよね。 コーチがいると何が良いのでしょうか? 練習内容、環境??? ( *今月号に致知にも監督に対談ありましたが。)

 

 現在では知識(情報)の入手は簡単ですよね。 駅伝では原監督や大八木監督のもとで結果を出す人多いような・・ マラソンでは、小出監督はすごい結果を出しています。

 

 有森さんや高橋さんは小出監督に出会っていなければメダルはなかったといわれています。小出さんは何を教えたのか小出さんの本を読んでも特に練習内容は普通ですし・・・

でも優れた監督のもとでは選手は成長します・・・・

 

 私は中学、高校と野球やっていましたが、自分たちでかってにやっていまし た。 (スポーツで鍛えられた経験なし)

 

  池上様のコンテンツまだ十分に理解できておりませんがすべて飲み込んで自分なりに工夫すればそれなりの結果は出ると思いますが人それぞれで、成長の度合い違ってきますよね。 (人生すべてに言えますが)

 

 実業団の方でもメンタルトレーニングを受けたりしています。 池上様は実業団を設立して世界と戦えるアスリートを育成されるビジョン をお持ちですが、どのようにコーチングされようとしているのか非常に興味があります。 トラックを一度も走ったこともなく、歩道をひたすら走っている市民ランナーが速くなるため(70 歳でサブエガ達成で年代別世界記録を樹立する目標)、 以前折れない心の作り方の書籍書いていただきましたがセルフコーチング(メンタルコーチング?)の本書いていただけませんでしょうか? PDCA のコツも含めて。

 

 マラソンはメンタルが 7 割?8 割?とも言われています。 練習内容の本は山ほどありますがメンタル関連はほとんどありません。よろしくお願いいたします」

 

 

 このメールをいただいた時に「改めて考えてみれば、おっしゃる通りだな!」 と思いました。

 

 今では私も会社経営をさせて頂くことになり、色々な方にお仕 事を依頼させて頂く機会も増えました。しかし、その時に私は「こういう条件でお願いしたい」ということで、条件や求めるものを明確にしたらあとは細か い口出しはしません。

 

 もちろん、真面目な感じで動画を編集してほしいとお願いしているのに、ポップな感じというか、バラエティー番組みたいな編集をされたら怒りますが、 そういった大まかな方向性だけをお願いして、細かいところは一切口出ししません。何故なら、人になにかをお願いするとき、その分野においては私は素人だからです。自分が専門家なら自分でやれば良いのです。

 

 でも、自分には出来ないから人にお願いするわけで、そこに口出しすることはほとんどありません。しかし、陸上競技の世界というのはオリンピック選手にオリンピックに出たこともない人が指導するというのが普通です。場合によっては、競技経験のな い人が指導して強いチームを作り上げることもあります。

 

 私の母校洛南高校陸上競技部もそうです。恩師の中島道雄先生は長距離が専門でそれ以外の種目はやったことがない はずです。それにもかかわらず、短距離、跳躍、投擲と全種目でインターハイ選手、インターハイ入賞者、インターハイチャンピオンを育て上げられています。もちろん、その過程においては、多くの先生方の協力があったはずです。 しかし、それにしたって凄いことです。

 

 今800m からマラソンまでの中長距離、ロードレース、マラソンで圧倒的に強い国はケニアですが、このケニアを強くしたのはたった一人のアイルランド人の宣教師です。ブラザーコルムという方ですが、ブラザーというのは本名 ではなく、シスターの男版です。つまり神に仕える方です。もともとは体操競技の選手だったのですが、偶然陸上競技部の顧問になると次々と世界大会で活躍する選手を育て上げられました。

 

 また現在世界で最も成功しているロードレース、マラソンの指導者の一人レナト・カノーヴァコーチも元々は十種競技の選手です。何故彼らが世界のトップに立つような選手たちを育て上げることが出来るのか、もの凄く不思議と言えば、不思議です。

 

 スポーツの世界には「名選手、名監督にあらず」という言葉があります。名選手が名監督になれないという訳ではありませんが、選手としての能力と指導者としての能力が全然違うことはなんとなく皆さんお気づきだと思います。

 

 では、いったい指導者は選手をどのように指導するのでしょうか? 本書ではその謎に迫りながらセルフコーチングの極意について語りたいと思います。

 

 

目次

私のセルフコーチング論8

 

そして、奇跡は起こった12

    セルフコーチングの天才13

    一番重要なのはあなたのこれから15

 

もしも池上秀志が高校の監督になったら17

 

ステップ1信念は万物の基を成す20

信念させるということ27

ステップ2道筋を示す38

ステップ3PDCAサイクルを回す42

PDCAサイクルは回すからこそサイクル51

練習のレベルと試合のレベルを見比べる56

地力がどのくらいついたのか59

スピードとスタミナのバランス64

最後の調整が上手くいったのかどうか67

 

ステップ4仮説を立てる=次のシーズンの計画を立てる70

ステップ5:ステップ1とステップ2を継続しながら、ステップ3とステップ4を繰り返す72

 

セルフコーチングの実践76

 

誰が誰をコーチするのか76

役割分担を頭に入れておく80

セルフコーチングの第一ステップ:ゴールを決める82

現状の外側にゴールを設定するメリット86

セルフコーチングの第二ステップ:ゴールに対する臨場感を高める89

アファメーションとは?93

アファメーションの言葉の設定の仕方94

私のアファメーションの決め方98

アファメーションというのは実は自己対話100

信念するということ=ビジュアライゼーションテクニック103

ゴールは人に言わない方が良い105

おまけコーナー:潜在意識には否定形がないのを確認しよう107

アファメーションもビジュアライゼーションテクニックも効果がない?108

セルフコーチングの第三ステップ:計画を立てる110

現実的であるということ110

勉強111

勉強の仕方117

現代版最強の自己学習法121

私淑のメリット124

いよいよ計画を立てる131

ピークを持って行くレースを決める131

期分けをする134

 

期分けに決まった形はない?138

細部を決めていく141

 

体の声を聴こう!144

セルフコーチングのステップ4トレーニングとレース結果の評価151

トレーニングのレベルとレース結果を比べてどうか152

質と量のバランスはどうか?155

狙っていたレース当日の感覚を振り返る162

練習の負荷を検証する163

セルフコーチングの第五ステップ167

トレーニングのレベルとレース結果169

特異的質と特異的量のバランスを見る174

タイミングを修正する178

練習問題:池上秀志ならこう修正する183

基本的な考え方は体の反応を見るということ189

基本的な考え方の2番目全体で調和を図ること191

対照実験こそ最強のツール194

前のシーズンのトレーニングに何も反省点がなければどうする?197

セルフコーチングの第六ステップ:ゴールに到達するその日まで第二ステップから第五ステップまでを繰り返す201

 

本書のセルフコーチング論は他の分野でも使える?206

 

 

セルフコーチングの最大の問題点=モチベーション211

 

 

終章 セルフコーチング論のまとめ218

あとがき220

 

 

 

 

〇筆者紹介〇

 

ウェルビーイング株式会社代表

池上秀志(いけがみひでゆき)

 

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

高校 洛南高校

大学 京都教育大学

​↓

大学卒業後

 実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

~自己ベスト~

3,000m 8:26.12
5,000m 14:20.20
10,000m 29:26.50
30km 1:31:53
ハーフマラソン 1:03:09
​マラソン 2:13:41

 

主な実績

・都道府県対抗男子駅伝 区間賞
・関西インカレ 二冠
・京都選手権 優勝
・近畿選手権 優勝
・谷川真理ハーフマラソン 優勝
・ハイテクハーフマラソン 優勝
・上尾ハーフマラソン 優勝
・グアムハーフマラソン 優勝
・全日本琵琶湖クロカン 2位
・ケアンズマラソン 優勝
・大阪マラソン2017 2位(日本人トップ)

セルフコーチングの極意

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