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正直苦手だった運動生理学を学んで良かったと思えたこと


 突然ですがあなたは、運動生理学が好きですか?


 私は好きです。ですが、正直に言いましょう。私はあまり運動生理学の分野は得意ではありませんでした。


 そもそも私、ちょっと数字アレルギーなとこあるんですよね。小学校時代の算数からすでに苦手で、その後も理数系科目はクラスでもかなり下の方で、高校時代に至ってはもう赤点も珍しくない・・そんなレベルでした。


 社会に出てからは数字と向き合わざるを得ないことが増え、多少は数字を見られるようになりましたが、全然今でも人並み以下の理解力しかないと思います。特に、ややこしい数式なんか見たら頭痛が・・・


 そんなわけで私は、運動生理学についてはこれまで幾つかの本を読んだりはしてきたものの、正直本当に深いところまでは理解できていませんでした。というか、ちょっと逃げていたところがありました。


 そんな超・数字激弱の私ですが、今回弊社代表の池上が作成した新講義動画「長距離走・マラソンに関連する運動生理学」を受講してみて、運動生理学の理解が以前と比べ物にならないほど深くなりました。何より、難解そうと敬遠していた運動生理学へのイメージが、変わりました。


 そして理解もできたことで、これまでの私自身のトレーニングの分析もより深くなったし、またこれからのトレーニングに対してもかなり応用していけるなという感覚があります。手前味噌で恐縮ですが、本当に受講してみて良かったと思っています(すでに2回みました)。


 そんなわけで、現在三日間限定でこちらの新講義を販売しているのですが、もし少し興味はある、けれども運動生理学って難しそうだし、受講しようかどうか迷うな、という方のために、私自身が受講してみて学んだことをいくつか紹介したいと思います。ぜひご参考にしていただけますと幸いです。


1:運動生理学に正しいトレーニングなど存在しないという事実

 まず、そもそもの運動生理学というものに対する考えの変化の部分です。


 元々私は、運動生理学を本気でトレーニングに用いるには、ややこしい化学式なども完璧に理解して、色々な実験結果も見て理解していかないといけないと思っていました。


 それは間違いではないと思います。運動生理学は学問であり、すべてのことには明確な定義も決まっていて、それ自体は絶対的なものですから。


 ですが、それをトレーニングに落とし込むとなった時は、決して絶対的なものではないということを、今回の講義を受講してよくわかりました。


 そもそも運動生理学とは何か?ということですが、これは運動中の人体内で何が起きているかを解き明かすものです。人体に何が起きているか、ということと、それが正しいトレーニングを導き出すものかということは、全く関係がありません。つまり、運動生理学的に正しいトレーニングというものは存在しないのです。


 運動生理学の正しい使い方としては「運動生理学に基づいて、どういうトレーニングをしたら良いのだろう」と考えていくことだと理解を深めました。つまり、運動生理学そのものも大事ではありますが、それよりも運動生理学をもとにした推論を働かせることの方がもっと大事なのです。


 だから、考え方としては「乳酸性閾値の領域に達するためにはこういうトレーニングが必要だ」ということではなくて、「今日は**kmをこれくらいのペースで走ったら主観的強度はそこまで高くなかったけれど、血中乳酸濃度を測ってみたら6mmolだった。ということはきつくはなかったけどトレーニング負荷としてはちゃんとあったんだろうな」と考えるようなイメージです。


 要するに、運動生理学の知識ありきでトレーニングを作るのではなくて、適切かな?という仮説のもとにトレーニングを実行して、それが正しいかどうか検証するために運動生理学を使う、ということが本来の姿です。


 そう理解すると、別に運動生理学的に正しいトレーニングというものが存在するのではなくて、自分で選択して行ったトレーニングが正しかったかどうかの指標として使えば良いのか、とわかるようになり、逆にあれこれ余計なことを考える必要がなくなったなと思っています(このインターバルで最大酸素摂取量ペースに到達するのかな?みたいな)


2:乳酸性閾値は二つ存在するということ

 私はこれまで乳酸性閾値といえば「血中乳酸濃度が指数関数的に(急激に)上昇し始めるポイント」のことだと理解していました。だから、YouTubeやメルマガでもそういった説明をしてきたことが何度かあったはずです。


 ですが、この講義を受講して、実は乳酸性閾値と呼ばれるポイントはもう一つ存在するということを理解しました。


 具体的には、「血中乳酸濃度が上昇し始めるポイント」のことも、運動生理学の世界では乳酸性閾値と表現することがあるというのです。そして、講義者の池上はこちらの方を乳酸性閾値だという立場をとっていました。


 なるほど、これはとても面白いと思いました。なぜなら、前者の立場を取ると、やはり乳酸性閾値へ強く刺激がかかるペースというのは、かなり主観的強度も高く、きついペースになるのですが、後者の立場を取れば変な話、中強度上限くらいのペースからでも乳酸性閾値付近へ刺激がかかっていると考えられるからです。


 そして、この講義ではなぜ後者のポイントを乳酸性閾値と呼べるのかということも、これまた運動生理学的観点からの解説がありました。詳しくは講義内容の核心部分になってしまうのでここでは差し控えておきますが、その話を理解すると中強度走がいかに万能であり、またこれが5000mからフルマラソンにかけて広く効果的(かつ最も割合を占めるべき練習)であることがおわかりいただけるのではないかと思いました。


3:なぜ無気的代謝の代謝速度が速いのか

 私はこれまで何度も動画やブログなどで無気的代謝は有気的代謝よりも代謝速度が速く、その代わり長持ちしないという話をしてきました。


 でも、それが一体なぜそうなっているのかまでは説明したことがなかったと思います。その理由は、私自身そこまでの理解を深められていなかったからです。


 ですが、今回の講義では、そもそも無気的代謝や有気的代謝の化学式を用いて、そのメカニズムをすべて解説されていました。いや、実は正直これまで読んだいくつかの本でもみたことがある式だったんです。でも、お恥ずかしながら私は、数式アレルギーが発動してあまりこれを理解できなかったんです。というか、逃げていました。


 しかし今回の講義を受講して、もう全くそのアレルギーがなくなりました。つまり、理解しなくても良いんです。式の中身がどうとかは、理解していなくても大丈夫です。なぜなら、その構造がこうなっている、ということだけ理解すれば、十分トレーニングには知識として使えるからです。


 何より、数式アレルギーの私が理解できる説明で化学式まで説明されていましたから、おそらくこれをお読みのほとんどの方は問題なく理解できるのは間違いないと思います。


実際トレーニングにどの程度活かせそうか

 これは正直、直接的な部分と間接的な部分が混在するので、これを受講したからすぐにこれをやります!みたいな単純は話にはならないと思います。私の場合で言えばとりあえずは、3月10日の琵琶湖マラソンが終わるまでは今やっているトレーニングの方針は変えません。


 しかし、同時にそれが終わった後のトレーニングの計画はまた立てていくわけです。その時の全体のトレーニングの強度感に関しては間違いなく、今回の講義で得た知見を生かすでしょう。


 今考えている中のほんの一例を言えば、強度で管理するトレーニングの取り組み方をちょっと変えていくかもしれません。


 例えば低強度や中強度といった練習は、一言でそういってもその中での上限寄りのペースや下限寄りのペースがあるわけです。その辺りの匙加減については、今回の講義を受けて色々と考えさせられるところがありました。


 低強度や中強度は、基本的に私のトレーニングの8~9割を占める練習です。おそらく私だけでなく、同じような方が多いでしょう。つまり、その大部分の練習の強度の匙加減を変えると言うことは、トレーニング全体を見たらかなりの改革になるということです。


 これを、3月以降のトレーニングや、また今年の夏以降の土台づくりの最も重要な要素として変えていこうかと思っています。私もマラソン2時間半を切ってきて、そろそろ色々と工夫していかないと走力も伸び悩んでくるかなという時期になってきたので(実際ここ一年くらいはインターバルのレベルはあまり上がっていないので)、そういった意味では今回受講したこの新講義は、私のトレーニングを方向転換する上で非常に有用な指標になったと言えるでしょう。


 そんなわけで、今回の講義はそもそもトレーニングの全体像を考えたり、もしくはトレーニング全体の強度感を考えていく上ではとても心強い知識としてあなたの中に残るものだと思っています。


 「長距離走・マラソンに関連する運動生理学」の講義動画は、明日1月19日(日)までの期間限定販売となっています。講義者は弊社代表の池上秀志です。


 ぜひここから先のページでは、この講義について講義者の池上から詳しく説明させていただきます。ただその前に、あなたの貴重なお時間を無駄にしないために下記の項目に当てはまる方のみこのまま続きのページをご覧ください。


・長距離走、マラソンに関する運動生理学を勉強したくて勉強したくてたまらない


・どうせ学ぶのであれば、運動生理学に詳しく、なおかつ教員免許をもっているなど分かりやすく教えてくれる人から学びたい


・どうせ学ぶのであれば、知識があるだけではなく、せめて日本のトップ100に入ったことがあるような競技実績と経験があり、実体験からもその知識が正しいかどうか判断できるような人から教わりたい


・大学の一期で扱うくらいの分量とレベルのものをこの機会にしっかりと学びたい。


・上記の内容を満たすのであれば22000円投資しても良い


 上記に当てはまる方には新講義動画「長距離走、マラソンの為の運動生理学」が絶対にピッタリです。ここから先のページにて、簡潔かつ明確に「長距離走、マラソンの為の運動生理学」がどのようなものなのかお伝えさせて頂きますので、興味のある方は必ず下記より詳細のページへとお進みください!




ウェルビーイング株式会社副社長

らんラボ!代表

深澤哲也


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ランニング書籍

講師紹介
​ウェルビーイング株式会社代表取締役
池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

​ウェルビーイング株式会社副社長
らんラボ!代表
深澤 哲也

IMG_5423.JPG

経歴

中学 京都市立音羽中学校

高校 洛南高校

↓(競技引退)

大学 立命館大学(陸上はせず)

​↓

大学卒業後

一般企業に勤め、社内のランニング同好会に所属して年に数回リレーマラソンや駅伝を走るも、継続的なトレーニングはほとんどせず。

2020年、ウェルビーイング株式会社の設立をきっかけに約8年ぶりに市民ランナーとして走り始る。

感覚だけで走っていた競技者時代から一変、市民ランナーになってから学んだウェルビーイングのコンテンツでは、理論を先に理解してから体で実践する、というやり方を知る。始めは理解できるか不安を持ちつつも、驚くほど効率的に走力が伸びていくことを実感し、ランニングにおける理論の重要性を痛感。

現在は市民ランナーのランニングにおける目標達成、お悩み解決のための情報発信や、ジュニアコーチングで中学生ランナーも指導し、教え子は2年生で滋賀県の中学チャンピオンとなり、3年生では800mで全国大会にも出場。

 

実績

京都府高校駅伝区間賞

全日本琵琶湖クロカン8位入賞

高槻シティハーフマラソン

5kmの部優勝 など

~自己ベスト~

3,000m 8:42(2012)
5,000m 14:57(2012)
10,000m 32:24(2023)
ハーフマラソン 1:08:21(2024)

​マラソン 2:32:18(2024)

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