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結局サブ3に必要な距離走レベルってどれくらい?

 突然ですがあなたは、マラソンサブ3に対して必要な距離走のレベルって、どれくらいだと思いますか?


 よく言われるのは、レース1ヶ月前に30km走をレースペースで行う、という練習です。つまり30kmを4分15秒で走るというもの。でも、ちょっと想像してみてください。これ、結構キツくないですか?いや、結構というかかなりキツくないですか?


 練習会で集団走をしたり、あるいは30kmのレースに出場してやる分にはできるかもしれません。そうではなく、これをいつもの公園で、一人でやってできるでしょうか?


 おそらくですが、サブ3を目指している(ということは現状はまだサブ3はしていない)という走力レベルの方にとって、この練習を一人でやるのは相当な気合がいると思います。


 そうなるとこの練習は「できるかできないか」というギャンブル状態になったり、またこれができるかどうかがサブ3の分かれ道的な、一種運命を占うようなものになってしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?


 でも、安心してください。実はサブ3するために、練習で30kmをレースペースで走れている必要はありません。そんなレベルの距離走までやらなくても、十分サブ3は狙えます。


 では実際どれくらいの距離走ができていれば良いのでしょうか?今日はその目安をお話ししたいと思います。


サブ3に必要な距離走レベル

 結論から言いましょう。サブ3に必要な距離走のレベルの目安は、30~40km走を4分26秒〜40秒ペースでできていることです。その根拠としては、マラソンで目標のタイムを狙う上では、レースペースの90〜95%の負荷での距離走がコンスタントにできていれば良い、という理論があります。


 マラソンサブ3するためには、1kmあたりは4分15秒というペースで走り続ける必要があります。では、4分15秒の90%とはどれくらいか?答えは4分40秒です。95%になると?答えは4分26秒です。つまりこの間のペースでの距離走がコンスタントにできていれば、理論上はサブ3を目指していくことが可能なのです。


 そしてこれは量と質の両面から考えていきます。つまり、30km走であれば少し速めに4分30秒ペースで行い、40km走の時はゆとりを持って4分40秒ペースで行う、みたいな感じでも全然大丈夫です。というか、そのように両面の負荷を考慮して調節していくことが大事です。


 そして、95%というのはだいぶ上限一杯一杯です。つまり4分26秒ペースというのはサブ3に向けた練習の距離走ペースとしては、上限だということです。実際にはもう少し余裕を持って、4分30秒以上はかけてOKです。


 そしてもう一つ何気にかなり重要なのは、4分30秒ペースでの40km走を一回だけできるよりも、4分40秒での30km走を何回もできている方が良いということです。


 実は結果につながりやすい距離走というのは、量でも質でもなく、頻度なのです。一回で素晴らしい距離走をして、その代わりダメージが残って回数がこなせなくなるよりも、一回あたりはある程度の余裕を持って、その代わりコンスタントに頻度高く実施する方がマラソンにつながります。


 ではどれくらいの頻度が良いのか?ということですが、理想は毎週です。とはいえ毎週やるのはきついという方もいらっしゃると思うので、10日〜2週間に一回程度でも良いと思います。ただ、やはり少なくとも2週間に一回はしておきたいというのが本音です。


 そうやって考えていくと、頻度を上げるためには一回あたりの負荷が高すぎると無理だということがお分かりいただけると思います。レースペース(4分15秒)で30km走なんて練習は、おそらく毎週一人でやろうなんてあまり思えない負荷になると思います。それではダメなのです。


 ただ、補足で説明しておくと、その前段階としてレースペース90%程度での30km走などをしっかりコンスタントにできた上でかなり状態が上がってきて、最後の総仕上げ的にレース3〜4週間前に30kmレースに出て、それをマラソンペースで走るというのは良いと思います。


 もしくは市民ランナーの方によくある方法として、本命マラソンレース4週間前前後にフルマラソンレースに出走し、距離走がてら使うというもの。これも前段階でコンスタントに距離走ができているなら良いと思います。


 ただ、このパターンでの注意点は、決して全力にならないことです。30kmレースを使うならあくまでマラソンレースペースで、フルマラソンを使うならあくまで90~95%程度に抑えておいてください。それを超えると本命レースに疲労の抜けが間に合わなくなる可能性があり、また、そこで調子を出し切ってしまって、本命レースに向けて調子が下降していく危険もあります。


 ちなみに、レースペース90~95%の数字を聞いて「え、そんなに遅くて良いの?」と思った方もいらっしゃると思います。そんなペースで本当にレースで対応できるのか心配という考え方もとてもよくわかります。ですが、それで良いのです。理由は後述しますが、論より証拠ということで、実際に日本トップランナーの方々もそういうやり方で結果を出しているということをお見せしたいと思います。


 まずはアテネオリンピックの女子マラソンで金メダルを獲得し、元女子日本記録保持者の野口みずきさんのアテネオリンピックに向けた距離走の一覧をご覧ください。


・11週間前(84日前) 30km(3‘52/km)(85%)

・10週間前(75日前) 30km(3’45/km)(87%)

・9週間前 (69日前)  40km(3‘47/km)(83%)

・8週間前 (59日前)  30km(3’40/km)(90%)→ここで初めて90%

・7週間前 (56日前)  25km(3‘41/km)(90%)

・5週間前 (42日前)  30km(3‘43/km)(89~90%)

・5週間前 (39日前)  40km(3‘38/km)(92%)→40km走ではここで初めて90%超

・4週間前 (35日前)  30km(3‘38/km)(92%)

・4週間前 (32日前)  40km(3‘38/km)(92%)

・3週間前 (23日前)  40km(3‘41/km)(90%)


 もちろんこれに加えてスピード練習も入っているのと、そもそもの練習量が多いので距離走だけをみて論じることはできませんが、これを見ていただいて分かる通りレースペース90%前後での距離走が非常にコンスタントに入っています。


 レースペースでの距離走なんて一度もやっていませんし、レースペース95%もないですね。その代わり圧倒的に頻度が多いのが特徴です。


 野口さんだけではありません。男子マラソンの日本記録を15年間保持されていた、私の母校洛南高校の大先輩である高岡寿成さんも2時間7分59秒をマークされた福岡国際マラソンに向けた距離走では、8月から約4ヶ月の期間でマラソントレーニングの中で8本の40km走が入っています。


 しかし、その8本の40km走のうち、レースペース90%を超えたのは1本だけでした。他は全て85%前後の余裕を持ったペースで実施されていたのが特徴的でした。


 高岡さんの場合は、5000mや10000mでも日本記録を持っておられたので、スピード面でかなりのアドバンテージがあったことから距離走は余裕を持って実施されていたのではないかと思います。それでいても、やはり40kmを8本というのはかなりの高頻度です。一回あたりでガツンと追い込むより、頻度高く距離走をやって、長く走ることに対して体を慣らしていたことがよくわかります。


 さてここまでの説明で、距離走はペースを追うのではなく、頻度が大事であり、頻度を上げるためには一回あたりで負荷を上げ過ぎてしまってはいけないから、レースペースでの30km走みたいな練習はかえって効率が高くないこともご理解いただけたと思います。


 とはいえ、残念ながらそれだけでマラソンサブ3ができるというわけでもないのです。その理由とは・・・


レースペースよりも速い動きにも慣らす必要がある

 スピード面からのアプローチも必要になる。これがマラソンの難しさです。つまり、距離走というのはあくまで長く走ることに対して体を慣らしていく行為であり、筋持久力や代謝機能の改善を果たす一方、そこにレースペースに慣れるという意味合いは含まれないのです。


 その役割を担っているのはズバリスピード練習です。距離を短く区切る代わりに、レースペースよりも速く走ることを反復して体を慣らしていくのです。


 マラソンにおけるスピード練習の最終地点は、なんと言ってもハーフマラソンを速く走れるようになることです。ハーフマラソンを速く走れるようになるには、5kmや10kmが速くないといけません。つまり、段階を踏んで5kmペースからハーフペースあたりまでの刺激に対して満遍なく体を慣らしていくのです。


 さらにポイントとなるのは、これを距離走と同時並行でやっていく必要があるということです。つまり、週の中で距離走も入っていて、スピード練習も入ってくるわけなので、なおさら距離走で一杯一杯になるわけにはいかないのです。


 これもまたレースペースでの距離走が望ましくない一つの理由ということになります。レースペースでの距離走はダメージが大きすぎるので、次の距離走まで日を空けないといけなくなるだけでなく、スピード練習への影響も出てしまうからです。


 ですので、レースペースに慣れるのは「スピード練習」、持久力をつけるのは「距離走」と、それぞれに役割を分けて丁寧に工程を分ける必要があるのです。その一連の流れが期分けと呼ばれるものです。


 では、マラソンサブ3するためのスピード練習は、どれくらいのレベルでできれば良いのか?またどのように段階を踏んでいけば良いのか?その方法は実は、書籍「マラソンサブ3からサブ2.5の為のトレーニング」の中に書いてあります。



 本書ではトレーニング理論、運動生理学的観点からマラソントレーニングを解説し、その後120年の歴史から歴戦のトップランナーたちのマラソントレーニングを紹介し、それらを踏まえた上で筆者による20週間のトレーニング実例までついています。


 抽象的な理論から、かなり具体的な例まで体系的に書かれているのがこちらの書籍です。


 筆者は大阪マラソン日本人トップで、現在はウェルビーイング株式会社代表として年間数百人以上のランナーさんの目標達成をサポートし、巷では全体の3%しかいないと言われるサブ3ランナーを、受講生の約半数が達成するという実績を出している池上秀志という男です。


 何よりこのブログを書いている私自身が、まだマラソン未経験の時に初めて本書を手に取って、そこからたった三年で2時間29分まで記録を伸ばすことができました。本書の最後に載っている20週間の実例を、ほぼ丸々真似したこともあったのはここだけの話です。


 発刊からすでに3年ほどが経過した現在も売れ続け、何度も在庫切れになって再入荷してきたこの書籍。あなたがこちらをお読みいただくことで得られるメリットは、以下のとおりです。


・マラソンサブ3やサブ2.5といった、市民ランナー界の「超・上位層」の仲間入りができる


・長距離走、マラソンが速くなる


・迷った時に頼りにできる心の拠り所ができる


 これだけのメリットが詰まった本書は、一冊3000円で販売しています。ただし、こちらは500部限定の販売となっており、在庫限りの販売です。


 ぜひ今すぐ下記よりご購入ください!




ウェルビーイング株式会社副社長

らんラボ!代表

深澤哲也





 
 
 

コメント


ランニング書籍

講師紹介
​ウェルビーイング株式会社代表取締役
池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

​ウェルビーイング株式会社副社長
らんラボ!代表
深澤 哲也

IMG_5423.JPG

経歴

中学 京都市立音羽中学校

高校 洛南高校

↓(競技引退)

大学 立命館大学(陸上はせず)

​↓

大学卒業後

一般企業に勤め、社内のランニング同好会に所属して年に数回リレーマラソンや駅伝を走るも、継続的なトレーニングはほとんどせず。

2020年、ウェルビーイング株式会社の設立をきっかけに約8年ぶりに市民ランナーとして走り始る。

感覚だけで走っていた競技者時代から一変、市民ランナーになってから学んだウェルビーイングのコンテンツでは、理論を先に理解してから体で実践する、というやり方を知る。始めは理解できるか不安を持ちつつも、驚くほど効率的に走力が伸びていくことを実感し、ランニングにおける理論の重要性を痛感。

現在は市民ランナーのランニングにおける目標達成、お悩み解決のための情報発信や、ジュニアコーチングで中学生ランナーも指導し、教え子は2年生で滋賀県の中学チャンピオンとなり、3年生では800mで全国大会にも出場。

 

実績

京都府高校駅伝区間賞

全日本琵琶湖クロカン8位入賞

高槻シティハーフマラソン

5kmの部優勝 など

~自己ベスト~

3,000m 8:42(2012)
5,000m 14:57(2012)
10,000m 32:24(2023)
ハーフマラソン 1:08:21(2024)

​マラソン 2:29:44(2024)

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