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注意!これを知らずに走り込まないで!土台作りに関するよくある間違いとは?


 一歩外に出れば蝉の大合唱が聞こえ、燦々と降り注ぐ日差しがあると思えば突然夕立がやってくるなど、すっかり夏の様相を呈していますが、トレーニングは順調にいっていますか?


 あなたも秋から冬のレースに向けて、この夏に走り込もうと意気込んでいるかもしれません。実際に忙しい日々の中で、時間をうまくやりくりしてトレーニングを積んでおられるでしょう。


 朝は7時を過ぎたらもう暑いので、夜はなるべく早く仕事を終わらせて家に帰り、早く就寝して早朝に起きて走りにいく。家族が、起きる前に。そのタイミングを逃すともう、走りタイミングがないからね・・


 もしくは夜になってなんとか時間を見つけ出し、少しでも走りに外へ出る。真っ暗な河川敷で、時折口の中に入ってくる羽虫に不快感を覚えながら走る。汗びっしょりのランシャツを見て、この走り込みが秋になれば実ってくれると信じて明日も頑張ろうと思う。


 私も毎日そんな感じで過ごしています。汗だくになり、汗まみれのウェアのままシャワーに入り、ウェアを軽く手洗いしてから洗濯機へ放り込む。夏場の練習って、色々と苦労が多いですよね本当に。


 でも、それだけ苦労して努力して走り込んでいても、実はそのやり方が理にかなっていなければ、頑張っている割には大きな実りがない、なんてことも起こってしまうのです。そう、この走り込みによる土台作りに関して、実は多くの方が犯してしまいがちな間違いがあるのです。


 今回はそんな夏場の走り込みの効率を下げてしまう、よくある間違いについて解説していきます。


土台づくりで達成したいこと

 その間違いを見ていく前に、そもそもなぜ走り込みをして土台づくりをするのか?その必要性や意味について解説します。


  「夏を制する者は駅伝を制す」


 こんな言葉を聞いたことはないでしょうか?実はこれは陸上界では昔から言われている常識的な言葉です。つまり夏の時期にしっかり走り込めた学校が、秋冬のレースで自己ベストをバンバン更新していき、そして駅伝でも良い結果を残すということを表しています。


 実際、駅伝強豪校のほとんどは、夏の間は合宿などを行いながらしっかりと走り込んで土台作りをやっています。それは、そうしたら結果が出るからやっているのです。


 そしてこれは学生や実業団のランナーに限った話ではありません。私たち市民ランナーにとっても全く同じことが当てはまります。なぜなら、私たちも、彼ら箱根ランナーも、同じ人間だからです。競技力のレベルは違うかもしれませんが、体の作りとしては何ら違いはありません。つまり、彼らがやっているような夏場の土台づくりというのは、私たち市民ランナーもやれば速くなるのは当然なんです。


 特にこの夏の時期というのは、年間を通しても重要なレースが少ない、またはそもそもレースの予定もないという方が多いのではないでしょうか。基本的に市民ランナーにとってのオンシーズンは10月〜3月までの半年間です。


 逆に4月〜9月までの時期は気温が上がるため、日本ではマラソンレースがあまり多くは開催されないのと、もしあったとしても暑いのでタイムが狙えるものでも無く、ファンランとして走られる方も多いというのが実情です。となると、本当に詰めて土台作りができる時期というのは、この夏場くらいになるのです。


 むしろこの夏の時期を逃すと、中々しっかりと土台を作るような時間を確保するのは難しいです。というのも、10月〜3月はマラソンやハーフマラソンなどのロードレースが盛んに開催され、4月〜7月はトラックやトレイル、ウルトラマラソン、また一部フルマラソンも開催されることはされるので、なんだかんだでレースが続いたりもします。


 となれば、やはり年間の中で本当に土台作りに集中できるのはこの夏の時期なのです。そして、年間の中のどこかでは、ちゃんと土台を作る時期があったほうが、一発集中で走った時もより大きな力が出せるものです。


 なお、夏に強い土台を作ったら、それだけで速くなるわけではありません。もちろん、土台が強ければそれだけでもそれなりに走れますから、土台づくりをやったことがない方なら、一度やってみるとそれだけでも記録が一気に伸びる可能性は十分にあります。ですが、土台づくりをやる本当の目的は「最終的にやりたい練習のレベルを上げるため」なんです。


 最終的にやりたい練習というのは、レースで結果を出すための練習のことです。例えば、フルマラソンでサブ3を目指すなら、マラソンが近づいてきたら30km以上の距離走を4’25”~30”/kmあたりでなるべく余裕を持って、できれば何度か行いたいところです。


 土台作りがしっかりできることで、このようなレースに近い負荷の高い練習を、より余裕を持って行えるようになったり、そもそもこれまでできなかったようなペースで距離走やインターバルができるようになり、その結果レースでのタイムも大きく向上する、という恩恵が得られるのです。


 では、土台づくりの意義や恩恵はお分かりいただけたと思いますが、そこに関する間違いとは一体なんなのでしょうか?ここからはその間違いをいくつか紹介したいと思います。


よくある間違い1:量に偏ってしまう

 これまで、たくさんの市民ランナーの方とお話しさせていただきました。すると、土台作りに関してどうしても勘違いされがちなことがあることに気づきました。それは、土台づくり=とにかく距離を踏むことだ、という捉え方です。長距離走の土台を作ると聞くと、どうしてもとにかく距離をたくさん走ってさえいれば良いという考えに至る方が少なくありません。


 基本的にはその考えは正しいです。やはりマラソンでタイムの向上を目指すなら、練習量を増やしていくことは必要不可欠です。ある時期では集中して量を増やしていくのも非常に有効です。ですが「土台づくり=距離を稼ぐ」という考え方だけでは落とし穴があり、その考えだけで練習を続けていくと、ある問題が起きてしまいます。


 その問題とは、強度が落ちるということです。基本的に練習は全て「質×量」で考えていかなければなりません。質だけに偏ったり、量だけに偏ったりしていては中々結果が出ないものです。土台作りに関しても、とにかく距離を増やすことだけに集中すると、どうしても質の部分が抜け落ちてしまいます。すると、マラソンで使える脚が中々出来上がらないのです。


 土台づくりの時期に練習量をなるべく増やしたい一番の理由は、疲れにくく壊れにくい体を作ることです。それはつまり筋肉や腱や靭帯や骨などの耐久性を上げて、かつトレーニングからの回復力を高めるということです。そのためには、長い時間運動し続けることで、長い時間接地の衝撃に耐え続けることが大事ですが、同時に、それをある程度の強度で行うことも必要になるのです。


 そして「ある程度の強度」というのは、具体的には中強度走にあたります。つまり中強度での練習をいかに詰めて行えるかというのが、土台作りにおける非常に大きな鍵になります。例えば同じ月間300kmという走行距離だったとしても、中強度走が週に1回しか入っていないのか、それとも4回入っているのかで、練習量としては同じですがその強度は全然違います。そして、当然ですが後者の方がマラソンで使える脚がしっかりと育っていきます。


 また、一回あたりの持久走についても同様です。例えば夏場だと、山に行ってLSDをしたりでマラソンレースペースから2分以上遅いようなペースでのロングランをされている方もいらっしゃるのですが、これは土台づくりという観点から見たら非効率ではあります。特に2分近くマラソンペースから落ちるとなると、どうしても質が低すぎるのです。


 脚づくりというのは、やはり強度も重要であり、強度が上がれば上がるほど当然一歩当たりのストライドが広がり、それに伴って一歩ごとの接地の衝撃が大きくなるわけです。その大きな衝撃に耐え続けるという力をつけているかどうかが、フルマラソンレースで使える脚ができるかどうかの分かれ道です。なんだかんだ、フルマラソンは距離は長いですが、それを「速く走る」というスポーツですからね。


 なので、土台づくりといえばとにかく距離を走っておけば良いという考えでやってしまうと、このように本来マラソンで使える脚を作るための土台づくりに必要な「質」を見落としがちになります。だから練習では長時間走っているのにも関わらず、実際のマラソンレースでは35kmから脚が攣ってしまったりするということなのです。


よくある間違い2:高強度を入れすぎる

 次によくある間違いが、高強度を入れすぎるということです。土台づくりにおいては、基本的にはまずは総走行距離をなるべく増やしていくことが重要で、その中でなるべく強度もコンスタントに高めていくのがポイントです。


 ですが、あまりにも強度が高い日を作るのもあまりよくはありません。具体的には、終わった後に倒れ込むようなインターバルトレーニングだったり、限界近くのところで我慢するような距離走なんかは、土台づくりの時期にはあまり適していません。


 なぜなら、先述の通り土台づくりの時期というのはあくまで「疲れにくく、壊れにくい体を作る」のが目的だからです。この時期に完成形になる必要はないのです。土台づくりの時期ではあくまで、高強度な負荷をかけても耐えられる体を作ることがゴールです。


 もしかしたら「高強度な負荷に耐えられるようになりたいなら、土台づくりの時期から高強度な負荷に耐える練習をすれば良いじゃないか」と思われるかもしれません。確かにそれも一理あります。ですが、考えてみてください。高強度な練習(=限界近くまで追い込むような練習)を入れた後、あなたは何日の休養が欲しいですか?本当に限界近くまで追い込めば、少なくとも翌日は軽めの練習が良いでしょうし、場合によっては2日、3日程度練習を軽くする必要が出てきますよね。


 それだと、土台づくりができないのです。土台づくりのポイントは「練習の密度を高める」ことでもあります。要するに、一回でドカンと強度を上げるような日は作らない代わりに、なるべく毎日コンスタントにそれなりの強度の練習をこなしていくというイメージです。


↑高強度な日が入っているパターン。回復のために合間は軽くせざるを得ない
↑高強度な日が入っているパターン。回復のために合間は軽くせざるを得ない
↑やっても中強度レベルの負荷なので、回復のためにそこまで合間の日も落とさなくて良い=コンスタントに練習が積める
↑やっても中強度レベルの負荷なので、回復のためにそこまで合間の日も落とさなくて良い=コンスタントに練習が積める

 だから、レースが近づいてきた時にやるような高強度な練習を土台づくりの時期にやっていると、合間に中強度レベルの練習を入れることができず、中々強い土台ができません。


 そして、この夏の時期はあえて土台作りに集中すべきだという理由もそこにあります。レースが近づいてきたら、レースを想定したような距離走やインターバルを入れますよね?となれば、合間の日は回復の必要が出てきます。つまり詰めて練習ができないのです。だからこそ、重要なレースがないこの時期に、土台作りとしてしっかり走り込むことが重要だということです。


 ちなみに昨年の私はここを失敗しました。週に一回のスピードワークや、距離走を入れていたのですが、それらの負荷が高すぎて疲労が残ってしまい、合間の日に行うべき中強度走が疲労でうまくできず、あまり練習密度を高くすることができませんでした。ですから、これを書いている今年は一つ一つの練習の負荷をそこまで上げずに、週に一回のスピードワークの負荷も中強度レベルに落として、疲労を溜め込まずにコンスタントに練習量を増やすことに成功しています。


よくある間違い3:練習のメリハリがない

 加えてもう一つの間違いは「練習のメリハリがない」ということです。


 なお、土台づくりの時期の練習はどうしても単調になりがちで、メリハリは無くなります。ですが、メリハリがない中でも、ほんの少しのメリハリをつけていくことはとても重要です。


 例えば、長短のメリハリをつけること。以下の画像をご覧ください。


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 これは極端な例ではありますが、上のパターンでは毎日同じ距離を同じ強度で走っていますよね。一方、下のパターンではある日は長めの距離を、ある日は短めの距離を走っています。そして、これがポイントなのですが、強度は同じ「中強度」の括りになっていますよね。これ、文字で見たら同じ中強度ですが、実際にやってみたらペースは変わるはずです。なぜなら、8kmを中強度感覚で走ってみて走れるペースと、15kmを中強度感覚で走ってみて走れるペースは違うからです。


 このように距離の長短のメリハリをつけるだけでも、同じ感覚で走ってみても自然とペースは変わりますし、それに伴って動きも変わります。このような距離でメリハリをつけていくこともとても重要なポイントになります。


 また、土台づくりの時期というのは、いわば目標とするレースの日からまだ時間がたくさんあるという状況ですよね。こういう時期は、より色々な種類のトレーニング刺激を体にかけることも大事なんです。


 体というのは同じ種類の刺激ばかりかけていると、段々とその刺激に対して慣れてしまいます。それが続くとやがて飽和状態となり、トレーニング刺激に対して適応しにくくなっていきます。つまり、練習しているのに伸び悩むのです。


 ただ、低強度のランニングもやる、中強度のランニングもやる、登坂走もやる、体幹補強もやる、流しもやる、距離走もやる・・みたいな感じで、とにかくバランスよく色々な種類の刺激を体にかけていくことで、体はトレーニングの刺激を受け入れやすくなります。つまり、練習をやったらやった分、その効果を享受しやすい体が作れるということです。


 ですので、走る練習以外に体幹トレーニングを週に1〜2回でも入れておいた方が良いし、たまには持久走の後に100m×5とか200m×5みたいな流しを入れた方が良いし、週に一回は追い込み切らないレベルのスピード練習も入れておいた方が良いのです。


土台づくりの手順とは?

 ここまでで土台作りに関する間違いと、土台作りをしっかりやることで得られるものについてお話ししてきました。土台作りをやるべき時期にしっかりとしておけば、まずは疲れにくく壊れにくい体ができ、そしてトレーニング刺激に対してしっかりと適応できる体ができるので、その先の時期でレースに近いような練習をやったとしても、すんなりとその効果を受け入れることができます。


 また、土台づくりの効果でしっかりと速いペースでも耐え続けられる脚ができるので、実際のレースで30km、35kmと距離を重ねていっても脚が攣りにくく、最後までへたらずにむしろペースアップしてゴールできるだけの脚力が手に入り、マラソンベスト更新につながるわけです。これが、土台づくりを夏にすることで、秋冬のマラソンを制することができることの理由です。


 ではその土台づくりはどうすれば良いのか?ということが一つ疑問に出てくると思います。これは一言ではとても説明できません。その人その人のこれまでのトレーニング遍歴や、普段どれくらいの練習ができているのか?こういったところも考慮しながら調整していく必要があります。


 ただ一つ確実に言えるのは、とにかく土台づくりの時期にはまず第一に総走行距離をなるべく増やしていくこと、そして次に中強度走をできるだけ頻度高く入れること、中強度のレベルを上げていくこと、なるべく種類豊かな刺激を体にかけていくことが重要だということです。


 その時にやり方としては、大きく二つのパターンがあります。まず一つが「量からいくパターン」そして次に「強度からいくパターン」です。


 量からいく方法としては、まず最初は質は全く気にせずに、一旦量を増やせるだけ増やす時期を作ります。そして、体ができてきたら、徐々に中強度の割合を増やしていき、その後中強度走のペースが徐々に上がっていくことを狙います。


 次に強度からいく方法としては、最初からなるべく中強度走を密度高く入れていくことから始めていき、体ができてきたら中強度での走行距離を徐々に延ばしていくという方法で行います。


 これはどちらのやり方を取っても正解です。ただ、いずれにしても適切に段階を踏むことが大事です。そして、意外に重要なのが、自分がやっていることを信じて、とにかくブレずに継続することです。土台づくりの練習は、ある程度継続していけば明らかに体が変わっていきますから、楽しくなってきます。


 ですが、その変化が起こるまではある程度の時間がかかります。その時に変化を感じられず「あー、こんなことやっても意味ないよな」と途中で辞めてしまう人がいますが、これが一番もったいないのです。


 地味な土台づくりの走り込みを、途中で飽きずにしっかり継続する。これは言い換えると「当たり前のレベルを上げていく」とも言えるのですが、これができない人が多いから、土台づくりをちゃんとやれば周りとの差がつくのです。


 では、土台づくりをしっかり継続するにはどうしたら良いのか?私はこの問いに対しては、とにかく土台づくりが体にもたらす影響を理論の部分から理解することが大事だと思います。理屈がわかれば、目に見えて(五感で感じる)変化が起こらなくても、今自分は何をやっているのかがわかるようになります。だから、方向性をぶれずに続けられます。


 そして、続けられたら間違いなく五感で感じるほどの変化が起こります。一度それを経験すれば、もうあとは何度でもできるでしょう。


 だから、最初に理屈から理解するのはとても重要なのです。もしあなたが土台づくりをこれからやっていこうと思っておられるなら、私はあなたに対して土台づくりの理論をまず理解することからお薦めをさせていただきます。


 そして、もしあなたが土台作りに関する理論から実践までをこの走り込みの時期に入るタイミングで学んでみたいと思われるなら、ぴったりの講義動画があります。それがこの度私が作成した新講義動画「土台づくり講義2025年版」です。


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 この講義動画は、まさに秋冬のレースで飛躍するためにこの夏しっかり頑張って走りこみたいと思われる方に向けて作ったものです。


 この先では、私が製作者としてこの講義動画を全力で紹介させていただきます。もしあなたが


・今年は絶対に秋以降に大きく記録を伸ばしたいので、この夏は頑張って走り込みたい

・一夏超えたら周りのラン仲間さんがびっくりするような成長を遂げたい

・当たり前のレベル(練習量、普段の中強度ペース)を高めていきたい


 このように思われるなら、今回の講義は絶対にぴったりです。ぜひこの先の講義動画の紹介をお読みください。逆にもしもあなたが、練習量を増やす気は全くないとか、なるべく少ない練習で大きな成果を得たいと思われるようでしたら、この講義は向きませんので、ここでページを閉じてください。


 さて、よろしいでしょうか?


  「夏を制するものは冬を制す」

 

 先ほど本文の中でも紹介したこの言葉。これは、日本の駅伝強豪校では周知の事実であり、もはや暗黙の合言葉ともなっている言葉です。

 

 この言葉の意味は文字通り、夏のトレーニングを充実させられたチームは、冬の駅伝で大きな花を咲かせることができるということですが、これは駅伝をやる高校生や大学生だけに限った話ではなく、私たち市民ランナーにもそのまま当てはまります。

 

 なぜなら、我々日本に住む市民ランナーのほとんどは、およそ10月〜3月にかけて長距離種目(とりわけハーフマラソンやフルマラソン)で自己ベストを狙いにいくからです。

 

 例えばあなたが、11月17日の神戸マラソンに出走するとしましょう。その場合、最も重要な練習をやるべき時期は、だいたいレースの4週間前〜8週間前にあたる10月になります。もし神戸マラソンで最高の結果を出したいなら、この10月にどれだけ質の高い距離走(30km以上)をやれるか、また、レースペースよりも少し速いスピード練習のボリュームをどれだけ増やせるか(例:2km×6や3km×4など)が鍵になります。

 

 加えてマラソンペースでの15~20km走も、できれば何本かは入れておきたいところです。

 

 では、11月17日の神戸マラソンで結果を出すには、10月になったら練習を頑張ったら良いのか?答えはNOです。なぜなら、先述したような「レースで結果を出すために最も重要な練習」というのは、いきなりやろうと思ってもできるようなものではないからです。

 

 例えばレースペース95%での35km走とか40km走みたいな練習は、明らかに負荷が高いですよね。また、レースペース105%で2kmを5~6本走るようなインターバルトレーニングも、かなり負荷が高いです。そういう練習をいきなりやろうとしても、そもそもこなせない可能性が高い。では、それをこなせるようになるにはどうしたら良いのか?

 

 また、仮にこうした練習を一杯一杯になりながらも、なんとかこなせたとしましょう。そしたら必ずタイムが出るのか?もちろん、そういう練習ができる時点でタイムが出る可能性はあります。ですが、あまりにも一杯一杯になってこなせたような場合、それ相応のダメージを負いますから、そこからの回復で精一杯になり、そのトレーニングに対して体が適応するところまで中々到達できないケースも多いです。つまり、できたけど効果はあまり得られない、みたいなことになり、結果としてレースに繋がらないことも往往にして起こります。そうならないためには、どうしたら良いのか?

 

 その答えが「土台づくり」です。土台づくりというのは、最終的にやりたい練習をしっかりこなせるようになり、またその練習に対して最大限適応できるようになるために行うものです。

 

 冒頭で駅伝強豪校の話をしましたが、彼らはなぜ夏の時期になると合宿をして、毎日40kmも50kmも走り込みを行うのか?それは、最終的にこなしたい「レースで結果を出すための練習」のレベルを高めるためです。そして、そのような練習に対して確実に適応できる体を作るためです。

 

 私たち市民ランナーも全く同じで、この夏の時期にしっかりと走り込んで強い土台を作っておくことで、最終的に行いたい「レースで結果を出すための練習」のレベルが確実に上がるのです。そして、その刺激に対して体もしっかり適応できるようになるのです。

 

 また、強豪校や実業団チームで、土台作りをやらないところは皆無です。ですが、市民ランナーの場合、土台づくりをやらない方は全然いらっしゃいます。というか土台づくりという概念を知らない方の方が多いのではないかと思います。

 

 土台づくりは時間もかかるし、SNSに上げても何にも反応がとれないような、地味な練習をコツコツ積み上げていくようなものです。だからあまりやりたがらない人が多いし、ついつい年中目先のレースに出たり練習会でその場その場で追い込んだりして、なんとなく満足感のある練習を続けている、みたいな方がほとんどになるのです。

 

 だからこそ、差がつくのです。そのように土台づくりをやらない方が多いからこそ、ちゃんと取り組めば着実に体が変わります。体が変われば、いっぱい練習ができるようになり、基礎体力が上がり、結果として「レースで結果を出すための練習」のレベルが上がってレースの結果も上がるのです。

 

 自分の走力を高めてくれるのは、実はマラソン前にやる40km走でも、1km×12本のインターバルでもありません。基礎練習なのです。この基礎練習に重点を置いて集中的に行うのが土台づくりです。

 

 今回の講義では、ちゃんと取り組むことで劇的に走力の変化が起こる可能性を秘めた土台作りについて、それをやる意味や土台づくりを通して体の中で起こる変化、また、どういう練習をしたら良いのかという具体的方法論、さらに夏ならではの土台作りに関する注意点やポイントまでざっと解説しました。

 

 具体的な講義内容は、以下のとおりです。*()の中は再生時間です

 

はじめに(9分10秒)

 

第一章 土台作りとは?(1時間36分00秒)

 

第二章 夏場の土台づくりならではのポイントと注意点(36分40秒)

 

第三章 土台づくりの具体的方法論(45分58秒)

 

第四章 土台づくりを促進するおすすめ練習方法(35分46秒)

 

最終章 最後に(8分12秒)

 

おまけ

事例:サブ2.5を目指すための脚づくり(34分53秒)

サブ2.5の先を目指すための土台づくり(21分37秒)

 

*総再生時間:約4時間50分

*オンラインに限定公開している動画データと、講義資料をPDF形式でご提供

 

 あなたがこちらの講義をご受講いただくことで得られるメリットは、以下のとおりです。

 

・2ヶ月、3ヶ月後にマラソンの記録が伸びる

 

・長期で見たら、今は同じくらいの走力の方とも大きな差をつけることができる

 

・一夏超えたら周りのランナーさんからびっくりされる(まるで別人になったね!と)

 

・むしろ練習が楽になる(基礎体力がつくから)

 

・日常生活でも疲れにくくなる

 

 今回の講義の受講費用は、税込で5,500円とさせていただきます。講義には全額返金保証をつけさせていただきます。全てご受講いただいた上で、思っていた内容と違った、役に立たないということがあれば、お問い合わせページより返金請求をしてください。その場合は理由を問わず、全額返金させていただきます。

 

 お支払い方法はクレジットカード、ペイパル、銀行振込よりお選び頂け、お名前や講義をお届けさせて頂くメールアドレスをご入力頂くだけでたった5分ほどで完了します。

 

 クレジットカードとペイパルでお申込み下さった方は自動返信メールで、銀行振り込みをお選びいただいた方には入金を確認後、手動でメールにて講義をお送りさせて頂きます。

 

 キャリアメール(ドコモ、ソフトバンクなど)の場合はごくまれにこちらからお送りさせて頂いたメールがはねられてしまい、届かないことがあります。お申込み頂いた直後(10分以内)に注文の確認メールが届かない場合はお手数をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんがこちらをクリックして、問い合わせページに入りその旨お申し付けください。

 

 最後に一つだけ考えてみて下さい。ここで想定しうる最悪のケースは何でしょうか?

 

 最悪のケースはあなたがここでお申込み頂き、講義を受講して下さったにも関わらず、ご満足頂けず私の方まで返金請求をしていただくことです。この場合、あなたが失うのは受講するために使った時間だけで、返金請求後のお手元には強靭な土台を作る知恵が残るだけです。

 

 ですが、そのようなことにはならないでしょう。今回の私の半分程度の成功でも絶対にご満足して頂けるのですが、いかがですか?




ウェルビーイング株式会社副社長

らんラボ!代表

深澤哲也



 

よくある質問

 

質問:昨年販売していた講義「ほぼ運動なしの喫煙会社員がたった3年でマラソン2時間32分まで到達した土台づくり講座」との違いはなんですか?

回答:昨年販売しておりました講義との違いは、以下の通りとなります。


昨年の講義「ほぼ運動なしの喫煙会社員がたった3年でマラソン2時間32分まで到達した土台づくり講座」

特徴

・私が市民ランナーとして走り始めてから2時間32分に到達するまでの3年間で行った経験をベースに話した内容がメイン

・一般論としての土台づくりの解説もあるが、第一章で軽めに解説して終わり



今回の講義「土台づくり講義2025年版」

特徴

・一般論としての土台づくりの解説がメイン

・土台づくりの理論の部分から、実践の部分まで解説した内容

・私自身の経験ベースに話している箇所は、別途おまけで収録(合計1時間30分程度)

・昨年からさらに一年間上積みした経験も元に解説


重複箇所

・第四章の内容は昨年と重複する部分もあります(=昨年から考えが変わっていないところです)



簡単にまとめますと、昨年の内容は私自身の実例を元に解説した内容がメインになっており、今年は昨年の内容よりも一般論として土台づくりを解説した内容がメインになっているという違いがあります。


加えて、私自身の実例も最後に入れており、昨年の土台づくりを振り返り、昨年うまくいったこと、うまくいかなかったことなどを踏まえ、今年はどのように組んでいく予定なのかということも話していて、昨年の講義の続編的な要素も入れています。


つまり、内容としては昨年のものとは別物と捉えていただいて問題ございません。



質問:講義者は誰ですか?

回答:講義者はウェルビーイング株式会社副社長の深澤哲也です。洛南高校時代には京都府高校駅伝区間賞を獲得し、高校引退後8年のブランクを経て今は自身も市民ランナーとして真剣に走りながら、真剣なランナーさんが劇的成長する為の情報発信、メールサポート、練習会の運営などを手掛けています。また、最近は中学生のコーチも行っており、直近3年間で全国大会優勝者、滋賀県中学記録保持者(800m,1500mの2種目にて)、滋賀県チャンピオン4名を輩出しています。自己ベストは、マラソンは2時間29分44秒、ハーフマラソンは1時間8分21秒、自身が運営するYouTubeチャンネルらんラボ!は42,000人以上の方にチャンネル登録いただいています。

 

質問:講義はどのようにして視聴出来るのでしょうか?視聴期間の定めなどはありますか?

 

回答:YouTubeに限定公開しており、ご購入頂いた方にはこちらの講義のURLが記載された講義資料をPDFファイルでお届けさせて頂いております。視聴期間は無限です。一度ご購入されたら一生何度でもご受講いただけます。

 

質問:ウェルビーイング株式会社ってどんな会社ですか?

 

回答:2020年に国内外の様々なロードレースで優勝し、国立大学帰宅部生として独立独歩で練習してハーフマラソン63分09秒を記録した池上秀志が「オンラインに存在する日本一の学び場」をモットーに設立した会社で5年間でのべ8000人のお客様を抱え、無料のサイト利用者も含めると現在は月間でのべ約4万人の方にご利用頂いております。ロンドンオリンピック男子マラソン代表の藤原新さん(マラソン2時間7分48秒)からも「ここでしか学べない質の高い学び」と大絶賛して下さっています。

 

質問:支払い方法にペイペイは使えますか?

回答:申し訳ございません。弊社ではペイペイはお使い頂けません。

 

質問:ウェルビーイング株式会社ってどこにあるんですか?

 

回答:一応京都市伏見区に本店がありますが、現在来店は受けつけておらず、インターネットのみでのサービス提供が主となり、毎週末滋賀県の野洲川での練習会は定期的に実地で指導させて頂いております。

 

質問:こちらの講義の対象となる走力レベルはどのくらいですか?

 

回答:走力レベルは関係ありませんが、土台作りということで可能な限り練習量を増やしたり、密度高く練習する必要は出てきますので、練習量をこれ以上全く増やすつもりはないという方には不向きな内容です。

 

質問:全額返金保証はついていますか?

回答:今回も全額返金保証をつけております。万が一、受講後にご満足いただけなければ理由を問わずに喜んで全額返金させて頂きます。ですが、そのようなことにはならないでしょう。弊社の他のお客様半分程度の満足度でも絶対にご満足いただけます。

 

質問:倍速再生は出来ますか?

回答:はい、出来ます。

 

質問:講義内で分からなかったところは深澤に質問出来ますか?

回答:はい、出来ます。お申込み下さった方にはメールアドレスをお渡しいたしますので、疑問点はいつでもご質問ください。

 


 

 
 
 

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コメント


ランニング書籍

講師紹介
​ウェルビーイング株式会社代表取締役
池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

​ウェルビーイング株式会社副社長
らんラボ!代表
深澤 哲也

IMG_5423.JPG

経歴

中学 京都市立音羽中学校

高校 洛南高校

↓(競技引退)

大学 立命館大学(陸上はせず)

​↓

大学卒業後

一般企業に勤め、社内のランニング同好会に所属して年に数回リレーマラソンや駅伝を走るも、継続的なトレーニングはほとんどせず。

2020年、ウェルビーイング株式会社の設立をきっかけに約8年ぶりに市民ランナーとして走り始る。

感覚だけで走っていた競技者時代から一変、市民ランナーになってから学んだウェルビーイングのコンテンツでは、理論を先に理解してから体で実践する、というやり方を知る。始めは理解できるか不安を持ちつつも、驚くほど効率的に走力が伸びていくことを実感し、ランニングにおける理論の重要性を痛感。

現在は市民ランナーのランニングにおける目標達成、お悩み解決のための情報発信や、ジュニアコーチングで中学生ランナーも指導し、教え子は2年生で滋賀県の中学チャンピオンとなり、3年生では800mで全国大会にも出場。

 

実績

京都府高校駅伝区間賞

全日本琵琶湖クロカン8位入賞

高槻シティハーフマラソン

5kmの部優勝 など

~自己ベスト~

3,000m 8:42(2012)
5,000m 14:57(2012)
10,000m 32:24(2023)
ハーフマラソン 1:08:21(2024)

​マラソン 2:29:44(2024)

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