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長距離走・マラソンが劇的に速くなる4つの実践的観点

 あなたはトレーニング理論が好きでしょうか?私はトレーニング理論について学ぶことが大好きです。理由は2つあります。


 1つ目は、そもそも勉強するのが好きだからです。


 2つ目は、とんでもない時短を実現することが出来るからです。この時短は歴史の流れの中から来ます。例えば、オリンピックで5000m、10000m、マラソンで三冠を達成したエミール・ザトペックという選手がいます。そして驚くことなかれ、自己ベストだけで比べれば私の方が彼よりもマラソンが速いのです。


 ここで質問です。エミール・ザトペックよりも私の方が偉大な選手なのでしょうか?もちろん、答えはノーです。


 ではもう一つ質問です。何故私の方が彼よりも速く走ることが出来るのでしょうか?答えはいくつかありますが、最も大きな違いは生まれた時代が違うからです。エミール・ザトペック選手と私はざっと60年ほど生きた時代が違います。彼もまた、ソ連からの弾圧を受け、時代の波に翻弄された人です。そして、同時に冷戦の恩恵を受けて、東ドイツの運動生理学者が開発した最先端のトレーニング理論を実践して、強くなりました。


 私はと言えば、グローバル化の恩恵を恐らく陸上界で最も大きく受けた人間でしょう。ソ連崩壊後は西側、東側の隔たりもなく、本や動画や人が行き来して、その中から膨大な知識を手に入れることが出来ました。日本人に生まれたことも幸いしました。日本人が英語やドイツ語を話すことはそれほど、難しいことではありませんが、私のコーチであるディーター・ホーゲン曰く「日本人がアルファベットになれるのは1,2年だが、ドイツ人が漢字を習得するのには100年かかる」とのことです。


 勿論、これは冗談交じりの話ですが、私が情報の恩恵を受けたことは間違いありません。ランナーの大半は、身体的な素質に恵まれた屈強な人間たちの集まりですが、私は幸か不幸か身体的な素質よりも、勉強をする方が向いている人間として生まれてしまいました。これは私のランニング人生にプラスにもマイナスにも影響しているのですが、一つ言えることは私がもしエミール・ザトペックと同じ年に生まれていたら、ここまで速くならなかっただろうということです。だって、いくら勉強しても、そのころはまだ日本のレジェンドたちはもちろんのこと、フランク・ショーターもビル・ロジャースもアーサー・リディアードもまだ現役生活が始まってもいなかったのですから。


 コーチホーゲンは1953年生まれ、エミール・ザトペック選手が大活躍した1956年はまだ乳離れして間もないころです。あの剃刀のように鋭い眼光の初老のコーチもこの頃はまだおねしょしてたんだから、信じられません(おねしょしてたかどうかは知らんけど)。




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