たった1年で1kmの全力ペースが練習のインターバルペースになった男の話
- 深澤哲也(ウェルビーイング株式会社副社長)
- 12 分前
- 読了時間: 14分
あなたは走っていて、スピードの出しにくさを感じたことはありませんか?
例えば、マラソンでサブ3するためには、5000mで最低19分15秒くらいは出しておきたい。つまり1kmあたり3分51秒が必要になるけれど、、そもそもそのペースで走ること自体がきつい。
距離を短く区切ってインターバルをしようにも、そのスピードを出すこと自体しんどいから、どうしたものか・・
そんなお悩みを持ったことはありませんか?
実は、私の身近にもそんな状況だったところから、大幅にスピードの余裕度を高め、走力を向上された方がいらっしゃるのです。
その方のお名前は木村岳嗣さん(43)。

(↑後列向かって左から三番目のオレンジ色の方)
私は昨年の4月から、毎週末に滋賀県で中学生を指導する練習会を開催しているのですが、木村さんはその練習会に発足当時からご参加くださっています。ちょうど、今で1年3ヶ月ほどになりますね。
木村さんは今年43歳の市民ランナーの方で、元々の陸上経験はありません。むしろ、木村さんは走るのが嫌いだったとのこと。
ですが、奥様が走っておられ、その付き添いでマラソン大会を初めて観に行った時に、目の前を楽しそうに駆け抜けていくランナーたちを見て、走ることの何がそれだけ人を魅了するのだろう?と興味を持ち、今から3年前の2022年5月からランニングを開始されました。
その年の10月、初マラソンとなる金沢マラソンを奥様と一緒に5時間55分で完走され、その直後の11月に下関海響マラソンを4時間6分で走られました。
その翌年度には、2月の愛媛マラソンで3時間35分まで記録を伸ばされ、その年の4月から私の練習会にご参加くださるようになりました。
今でもはっきりと覚えています。発足して最初の練習では、全員で1kmタイムトライアルを行いました。木村さんももちろん走られ、その時のタイムは、3分39秒でした。一本全力で走ってのこのタイムです。
あれから1年ちょっとが経ち、木村さんはどうなったのか?つい先週の話ですが、練習で1km×5本を400mjogつなぎで、3分37秒平均で揃えるほどになりました(3'39"-38"-38"-34"-36”)。
これくらいの練習ができれば、5kmでは19分切りはほぼ間違いなくできるでしょう。実際、6月1日に行われたトラック記録会では、炎天下の中、テンポランとして走って5000mで19分57秒を記録されています。
5000mの走力も向上したこともあり、今年2月の愛媛マラソンでは3時間12分まで記録も伸ばされており、今年は3時間切りも本格的に視野に入っているような状況です。
これはすごい成長度合いですが、もちろんインターバルのペースが上がったとか、5kmやフルマラソンの走力が上がった一番大きな要因は、それだけのスピード持久力がついたからです。要するに持久力の向上で、これはこの一年の走り込みが功を奏しているものです。
ですが、もう一つタイム以外にすごいのが、この一年で走りが明らかに良くなっているのです。これは、今年の6月1日の5000mレースの時の映像です↓
初めて練習会に来てくださった時と比べ、明らかに走りの安定感も増していますし、また足の返しが速くなっていたり、動きのキレが増しているのです。
実際、一年前は全力走のペースだった3分39秒以上のペースで、同じ1kmを5本行けるようになっているのが何よりの結果です。持久力の向上はもちろんですが、そもそもの最大スピードが向上したり、速い動きに対する体の動かし方が上手くなったということもとても関連していると私は考えています。
ではこの一年ちょっとで、一体木村さんは何をしたのでしょうか?その結果、どんな変化があったのか?この先では、特にスピードが出しやすくなったという観点から見たポイントをお伝えしていきます。
やったこと1:最大筋力の向上
まずは最大筋力が高まったということが考えられるでしょう。
昨年の夏、この練習会の中で時折「登坂走」を入れていました。登坂走とは、坂道を使ったインターバルトレーニングのことで、私たちの練習では200mを取ってそれを15本実施していました。
登り坂に向かって走ることで、まず斜面下向きの力が自分の体にかかります。つまり、重力に逆らって走ることになります。
加えて、自分の体重を持ち上げないといけません。重力に逆らいながら、自分の体重を持ち上げて走るという行為を繰り返すことで、しっかりを筋肉に負荷がかかり、最大筋力が向上していきます。
また、登坂走の時の力の使い方は、普段走っていてペースアップをする時の力の使い方と非常によく似ています。ですので、しっかりと筋肉には負荷がかかるというわけです。
加えて、この練習会だけでなく、木村さんはご自宅近くの坂道でも時折登坂走を実施されていました。継続的にしっかりと筋肉に負荷をかけ、最大筋力を向上させたことで、同じ力の加減でもより速い動きを楽に出せるようになったのだと思います。それが、最大スピードの向上や、速いペースに対する余裕につながった要因の一つでしょう。
やったこと2:速い動きへの慣れ
もう一つは速い動きへの慣れです。
この練習会では、中学生の指導を行っていますので、大人の方も動き作りなどは一緒に取り組んでいただいているのですが、その結果木村さんも定期的に速い動きをやることになりました。
例えば、ラダーという器具を使った動き作りや、ミニハードルという器具を使った動き作りを通して、速い動きに対して体を慣らしていくというものがあります。
これは私がこれまでの私の指導経験からくる持論ですが、動き作りが上手い選手は基本的に速くなります。昨年全国優勝して日本一になった石原向規くん(現:洛南高校)なんかは、ラダーやミニハードルをやらしたら一際上手かったです。これは要するに、体の使い方が上手いということが一点と、もう一つ運動神経が豊富であるということから来ていると思います。
走るという動作自体はとても単純で、誰でも簡単にできることです。しかし、その動きを100%無駄なく、自分にとって理想の形でできるかというのは、また別の話です。体の使い方が上手い選手は、走るという動作一つとっても無駄がなく、自分にとって最も楽な動きを自然に出せるのです。だから、楽にスピードも出るし、それで長く走り続けられます。
そして、運動神経については、これは一種の記憶の保存庫だと思ってください。私たちの体は、いろいろな動作を運動神経の中に記憶しています。ダッシュをする、ジョグをする、タイピングをする、箸をもつ、などなど、すべての動きを私たちの体は脳と運動神経の中に記憶して保存しています。
そして、この運動神経の保存容量は有限です。だから、使わない動きに関する記憶は消していかないといけません。運動神経が良いとか豊富だというのは、つまり「運動神経の記憶の保存容量が多い」そして「運動神経の中にたくさんの動きが記憶されている」という状態です。
記憶の保存容量を鍛えるためには、とにかく色々な動きによる刺激を体にかけることが重要です。だから、走る動作しかしない人と、日常的に少しでも動き作りをやる人とでは、日々体が受ける刺激の量が違います。それが積み重なると、段々と記憶の保存容量にも差が出てきます。
さらに、保存できたとしても、使わなければその動きの記憶はどんどん消去されます。例えばですが、あなたは最後に全力疾走をしたのはいつか思い出せますか?もしこれを思い出せないくらい遠い昔であるというのなら、あなたの体はきっと全力疾走という動きを忘れています。だから、速い動きをしたくてもいきなりは上手くできないのです(力が出しきれない、みたいな)。
木村さんはまさにこの1年間で、毎週末の練習でラダーやミニハードルなどの動き作りに取り組んでいただきました。最初は全然上手くできなくて苦労されていたのですが、1ヶ月もやっていたら徐々に上手くなっていき、今では見違えるように上手くなられています。
そして、こうした動き作りが上手くなっていくごとに、明らかに走りが変わっていき、スピード練習に関しても、出せるペースがどんどん上がっていった印象を持っています。やはり、体の使い方を正しく覚え、速い動きに慣れ親しんでいったことで、自然に走りもカッコ良くなって、効率的になられたのだと思います。
大人になってからでも、スピードは鍛えられる!
そんなん、大人になってこの歳から始めてもできるようになれるのかな・・?
もしかしたらそう思われるかもしれません。しかし、木村さんは大人になってから走り始められた方ですし、動きづくりのような練習に関しては昨年からですから、42歳になってから取り組み始めてこれだけ変わられています。しっかりと後天的にこれだけスピードの向上が見られたのです。
そして、スピードの向上が見られてから、明らかに走り方が変わって、楽にスピードを出せるようになられたと思います。
もちろん、最大スピードが上がったからといって、いきなりフルマラソンが速くなることはありません。ですが、スピードに対する余裕が上がると、1000mくらいは絶対に速くなりますし、そこが速くなると5000mレースペースの余裕度も上がり、タイムが伸びる可能性が高まります。その結果として、フルマラソンで目指せる記録の上限が上がります。
実際木村さんは、ハーフ、フル全てこの一年でPBを著しく更新され、次のシーズンでは3時間切りも十分狙えると私は見ています。ご本人もそれだけの自信をしっかり掴んでおられます。
なお、木村さんがされているこの取り組みは、もちろん中学生にも同じことを伝えていますし、私自身もやっています。
実際、私もこの2年半くらいでしっかりとスピードが戻ってきました。高校時代は5000mは14分台で、1km3分というペースに対しては十分余裕があったのですが、8年のブランクを経て走り出したら、3分30秒のペースを出すこと自体もキツくなっていました。ですが、今では1000mは2分42秒で走れるまでにスピードは戻り、3000mでは9分2秒、5000mは15分25秒まで記録を戻してくることができています。
ですので、もしあなたがスピードに関して課題を抱えておられたり、スピードってもう鍛えられないのかな?と思っておられたら、ぜひ安心していただきたいと思います。やり方次第で十分に、スピードを高めることは可能なんです。
そして今回はそんな、私がランナーとしても、指導者としても効果を感じたスピードを高めるためのノウハウを講義にしました。それが「スピード維持・向上講座」です。
ここからはスピード向上のための講義動画について紹介させていただきます。もしあなたがスピードを出すことに関して苦手意識を持っていたり、速く走ることがきつい、速く走る感覚をもう忘れてしまった、などと感じておられるなら、ぜひこの先も読み進めてみてください。
もしあなたが・・・
✅スピードを出すことに関して課題を抱えている
✅速く走るということ自体がきつい
✅速い動きの感覚自体、もう忘れてしまった・・
このようなお悩みをお持ちなら、率直に申し上げてこの講義は絶対にピッタリです。
少し、思い返してみてください。あなたが最後に全力疾走をしたのは、いつでしょうか?長距離走のためのインターバルで200mを何本やったとかではなく、50mとか100mくらいを本気で走ったのはいつか?と考えてみてください。
ポクポクポクポク・・・チーン。
思い返しましたか?
おそらく多くの方が、もう何年も、もしくは何十年もそんなことはしていないと答えられるのではないかと思います。
ですがここで残念なお知らせです。全速力で出せる速度=最大スピードというのは、加齢とともにどうしても落ちてしまうのです。
そう、あなたが長距離走やマラソンのトレーニングに一生懸命励んでいても、その間も刻一刻と最大スピードは落ちてしまうのです。
もちろん、最大スピードが落ちても、長距離走やマラソンには直接的にはそこまで影響はありません。
ただ、最大スピードがしっかり出せる人、もう少し厳密に言えば、速い動きに対して体が慣れている人と、そうじゃない人とでは、間接的に走力が向上する速さが全然違うのです。
単純に考えてみてください。例えば50mや100mの力が少し向上したとしたら、おそらく1500mの走力は伸びます。すると必然的に、5000mレースペースに対しての余裕度も向上します。5000mが速くなれば、フルマラソンで目指せる記録の上限が上がります。
さらに、速い動きに体が慣れているとは、最大筋力が高いとも言えます。最大筋力が高いと、よりゆっくりのペースで走った時に余裕が持てますし、また故障のリスクも減ります。これにより、長距離走やマラソンのレースペースでもよりリラックスして楽に走れるようになり、また故障しづらいからたくさん練習できるので、結果的に長距離走やマラソンのタイムが伸びるのです。
実際これは講師である私自身も何度も体験しました。
最初の体験は、小学生の頃。私は小学4年生まで、50mで10秒を切れない鈍足ちゃんでした。運動会の徒競走でも、最も遅い方の組に入れられて、早々と出番を終えてしまうみたいな感じの子でした。
その頃私はサッカーを習い始め、そこではラダートレーニングや全力ダッシュの反復、さまざまな動きづくりを行いました。そうして一年が経ち5年生になった頃、私は急に足が速くなり、50mでは8秒を切り、クラスのリレーメンバーに選ばれました。そして、短距離が速くなったことで、長距離走でもより余裕を持って走れるようになり、長距離では学校一のタイムを出して、最終的には済んでいる区内でも一番になりました。
そして次は大人になってからの出来事です。まず、私は高校時代までは洛南高校で陸上競技をやっていて、当時は5000mで14分台も持っていました。ですので当然、1km3分というペースで走ること時代は全然余裕だったわけです。
そして高校卒業後に競技を一旦やめ、8年間のブランクを経て走り始めたら、驚きました。1km3分30秒ペースで走ること自体、きついのです。なんというか体が動かず、速い動きの出し方を忘れてしまっていました。
その後本格的にトレーニングを始めたのですが、最初は1km3分ペースの動きなんてインターバルでやるのもきつかったです。そこからちょっとずつ最大スピードの取り組みを経て、2年半たった今では1km3分に対してはだいぶ余裕が出て、5000mでも15分25秒まで記録を戻すことに成功しました。
なお、現在私がコーチングさせていただいている市民ランナーの方も、何人も同じような事が起こっています。ある方は昨年の4月時点では1kmの全力タイムトライアルをして、3分40秒くらいだったのが、今では1km×5インターバルのタイムの方が速くなりました(当然この方はマラソンの記録が昨年から20分以上伸びておられます)。
その方は元々運動部ではなく、ほんの3年前から走り始めた方です。たった一年前の1kmの全力タイムが、今のインターバルペースになるということは、それだけ最大スピードの向上も見られたわけです。
そう、最大スピードというのは鍛えたらちゃんと向上するのです。それも、大人になってからでも十分に。
今回の講義では、そもそもスピードとはどういうものなのか?最大スピードを高めるにはどうしたら良いのか?といったことを、私が実際失ったスピードを2年半で戻してきた経験も踏まえて、座学と実演の両面から解説していきます。
具体的な講義内容は、以下の通りです。
はじめに
第一章 スピードという力を考える
第二章 最大速度を高める~座学~
第三章 最大速度を高める~実践~
1:坂ダッシュ、登坂走
2:短い距離のダッシュ
3:ボックスジャンプ
4:バウンディング
5:下半身の筋トレ
6:縄跳び
7:肩甲骨の解放
8:体幹トレーニング
9:ラダートレーニング
第四章 補助的スピード
第五章 スピードを鍛える練習の使い方
最後に
*約2時間10分の講義動画と、講義資料PDFファイルをご提供
そして、あなたがこちらの講義を受講して得られるメリットは、以下のとおりです。
スピードが向上する
故障のリスクが減り、疲れにくくなる
長距離走のペースの余裕度が上がる
加齢によるパフォーマンス低下を防げる
今回の講義の受講費用は、税込で3,300円とさせていただきます。お申し込み期間は、6月30日(月)までの期間限定とさせていただきます。
講義には全額返金保証をつけさせていただきます。全てご受講いただいた上で、思っていた内容と違った、役に立たないということがあれば、お問い合わせページより返金請求をしてください。その場合は理由を問わず、全額返金させていただきます。
お支払い方法はクレジットカード、ペイパル、銀行振込よりお選び頂け、お名前や講義をお届けさせて頂くメールアドレスをご入力頂くだけでたった5分ほどで完了します。
クレジットカードとペイパルでお申込み下さった方は自動返信メールで、銀行振り込みをお選びいただいた方には入金を確認後、手動でメールにて講義をお送りさせて頂きます。
キャリアメール(ドコモ、ソフトバンクなど)の場合はごくまれにこちらからお送りさせて頂いたメールがはねられてしまい、届かないことがあります。お申込み頂いた直後(10分以内)に注文の確認メールが届かない場合はお手数をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんがこちらをクリックして、問い合わせページに入りその旨お申し付けください。
最後に一つだけ考えてみて下さい。ここで想定しうる最悪のケースは何でしょうか?
最悪のケースはあなたがここでお申込み頂き、講義を受講して下さったにも関わらず、ご満足頂けず私の方まで返金請求をしていただくことです。この場合、あなたが失うのは受講するために使った時間だけで、返金請求後のお手元にはあなたの最大筋力と運動神経を開発し、スピードを向上させる知恵のもとが残るだけです。
それでは、下記よりご受講いただき、あなたの最大筋力と運動神経を開発してスピードを手に入れてください!
ウェルビーイング株式会社副社長
らんラボ!代表
深澤哲也
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