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本命マラソンの2週間前を切ったら、やめた方が良い4つのこと

 突然ですが、もしあなたがこの秋から冬にかけて本命のマラソンを控えているのであれば、今日はぜひ知っておいていただきたいことがあります。


 それは、本命レースまで残り2週間を切ったら、余計なことをしないでください。ということです。


 なぜ、こんなことをお伝えするのか?それは、最後の2週間の練習を間違えるだけで、それまで数か月間積み重ねてきた努力に見合わない結果になってしまう可能性があるからです。


 例えば、こんなランナーがいたとしましょう。3か月、4か月と、本命マラソンに向けて一生懸命練習を積み重ねてきました。


 夏の暑い時期も走り込み、秋にはマラソンペースでの練習も順調にこなせるようになった。30km走も問題なく走れるようになり、自己ベスト更新への手応えも感じている。


 ところが、レースまで残り10日。「最後にもう一押しだけ積み上げておこう」と思い、予定していた練習よりも少し速いペースで走ってしまった。あるいは、不安になって、最後にもう一度30km走を入れてしまった。


 その結果、レース当日になっても疲労が抜けず、思うように脚が動かない。前半から身体が重く、後半には大きく失速してしまう。


 もし、こんなことになったらどうでしょうか?本当に悔しいですよね。


 しかも、問題なのは、練習が足りなかったわけではないということです。それまでの練習は順調だったのに、最後の調整を間違えたことで、本来の走力を発揮できなくなってしまった。これほどもったいないことはありません。


 実は私自身も、過去にレース直前の調整で何度も失敗してきました。だからこそ、皆さんには同じ失敗をしてほしくないと思っています。


 11月に入り、神戸マラソンや福知山マラソン、つくばマラソン、福岡国際マラソンなど、本命レースが近づいてきた方も多いのではないでしょうか。私自身も、11月8日に本命の5000mレースを控えており、まさに最後の調整期間に入っています。


 さて、ここで重要なのは、最後の2週間という期間の意味です。この時期は、もう新しく走力を大きく高めるための期間ではありません。


 それまでに積み重ねてきたトレーニングの成果を、レース当日に最大限発揮できる状態に仕上げるための期間です。


 つまり、最後の2週間は、何かを新しく獲得することよりも、余計な疲労を残さないことの方が重要になるんです。


 では、具体的に何をやめれば良いのでしょうか?今回は、本命マラソンの2週間前を切ったらやめた方が良い4つのことについて解説していきます。


 これからレースを控えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。


やめたいことその① これまでと同じ練習量を続けること


 まず1つ目は、これまでと同じ練習量を続けることです。


 本命マラソンの2週間前を切ったら、基本的には練習量を減らしていきましょう。目安としては、それまでの練習量の50〜70%程度です。


 例えば、普段の週間走行距離が100kmのランナーであれば、50〜70km程度まで減らすということですね。週間80kmの方であれば、40〜56km程度が一つの目安になります。


 では、なぜ練習量を減らす必要があるのでしょうか?それは、練習によって生じる疲労を減らし、身体が回復する余地を作るためです。


 私たちは、練習によって身体に負荷をかけます。そして、その負荷から回復し、身体が適応していくことで走力が向上します。


 ところが、レース直前まで普段と同じ練習量を続けていると、疲労が十分に抜けないまま本番を迎えてしまう可能性があります。そのため、この時期は練習量を減らすことで、疲労を抜くことを優先するわけです。


 ただし、ここで一つ例外があります。それは、もともとの練習量が少ないランナーです。


 例えば、週3回しか走っておらず、週間走行距離が40〜50km程度という方。このような方は、もともと走らない日が週に4日あります。そのため、練習量の多いランナーと比べると、普段から回復のための時間を確保できている場合があります。


 こうした方が、無理に練習量を半分にまで減らす必要はないと私は考えています。むしろ、練習量を大きく減らすよりも、ポイント練習の負荷を調整する方が適している場合もあります。


 つまり、テーパリングは全員が同じ割合で練習量を減らせば良いというものではありません。普段どれくらい練習しているかによって、調整の仕方は変わってくるということです。


 特に、月間300km以上走っている方は、最後の2週間で練習量を減らすことを意識してみてください。なお、練習量を減らすというのは、週間走行距離だけの話ではありません。例えば、それまで20kmの持久走を行っていたのであれば、10〜15kmに短縮する。普段15kmの中強度走を行っていたのであれば、8〜10km程度に短縮する。


 このように、一つ一つの練習の距離も減らしていくことが重要です。


② 練習量を減らした分、ペースを上げること


 続いて2つ目です。これは、レース直前の調整で非常に多い失敗の一つです。それが、練習量を減らした分、ペースを上げてしまうこと。


 例えば、これまで30kmを1km5分ペースで走っていたランナーがいたとしましょう。本命レースまで残り2週間。練習量を減らすために、30km走を15km走に変更しました。


 ここまでは良いんです。ですが、この時に「距離が半分になったから、その分ペースを上げよう!」と考えてしまう方がいらっしゃいます。


 そして、これまで1km5分で走っていたところを、1km4分30秒に上げてしまう。これは絶対にやめてください。


 なぜなら、距離を減らしても、ペースを大幅に上げてしまえば、練習による負荷が十分に下がらない可能性があるからです。場合によっては、距離を減らしたにもかかわらず、身体への負担が大きくなってしまうこともあります。


 そもそも、最後の2週間で練習量を減らす目的は何だったでしょうか?そうです。疲労を抜くためですよね。それなのに、距離を減らした分だけペースを上げてしまっては、本末転倒です。


 ですから、最後の2週間は、練習量は減らす。ペースは基本的に上げない。これを意識してください。


 例えば、これまで1km5分で20km走っていたのであれば、同じ1km5分ペースで10〜15kmに短縮する。あるいは、疲労が残っているのであれば、さらに楽なペースで走っても構いません。この時期に、わざわざ練習の強度を上げる必要はないんです。


 ただし、ここでいう「ペースを上げない」というのは、レース前に速い動きを一切入れてはいけないという意味ではありません。短い距離でレースペースの感覚を確認したり、軽い刺激を入れたりすることはあります。


 重要なのは、練習全体の負荷を増やさないことです。最後の2週間は、身体を追い込む時期ではありません。それまでに積み重ねてきた練習の成果を、レース当日に発揮できる状態へ仕上げていく時期なんです。


③ ポイント練習の数字にこだわりすぎること


 3つ目は、ポイント練習の数字にこだわりすぎることです。これも非常に重要です。


 例えば、本命マラソンの10日前。15kmをマラソンペースで走る予定だったとしましょう。ところが、いざウォーミングアップを始めてみると、なんだか身体が重い。脚にも疲労が残っている。


 そんな時、あなたならどうしますか?


 「せっかく今日が最後のポイント練習だから、予定通りやり切ろう」そう考える方も多いのではないでしょうか。


 ですが、私はこの時期であれば、無理に予定通りの練習を行う必要はないと考えています。


 例えば、15kmのマラソンペース走を予定していたのであれば、10kmに短縮しても良いでしょう。あるいは、中強度走に変更する。さらに疲労が強いのであれば、低強度のジョギングだけにしても構いません。


 なぜなら、レースまで残り2週間を切った時点で、トレーニングの目的が変わっているからです。


 本命レースの6週間前から2週間前くらいまでは、マラソンに必要な能力を高めるための、特異的なトレーニングを行う重要な時期です。この時期であれば、目標とするペースや距離を意識して練習することにも意味があります。


 ですが、残り2週間を切ったらどうでしょうか?この時期の最優先事項は、もう新しく走力を高めることではありません。これまで積み重ねてきたトレーニングによる疲労を抜き、レース当日に良い状態でスタートラインに立つこと。これが最優先です。


 走力を維持するために、ある程度の刺激を入れることはあります。ですが、それはあくまでも最低限で構いません。


 例えば、予定していた15kmのマラソンペース走を、疲労が残っている中で無理にやり切ったとしましょう。その結果、レース当日まで疲労を引きずってしまったらどうでしょうか?たった1回の練習のために、数か月間の努力を十分に発揮できなくなってしまうかもしれません。


 これは、非常にもったいないことですよね。


 ですから、最後の2週間は、ポイント練習を予定通りにこなすことよりも、身体の状態を優先してください。この考え方を持っておくだけでも、直前の失敗を減らせると思います。


④ 20kmを超えるロングランを行うこと


 最後、4つ目です。それが、20kmを超えるロングランを行うことです。


 これについては、人によって考え方が異なる部分もあります。実際、レースの1週間前に30km走を行う選手もいます。ですから、全てのランナーにとって絶対に間違いだというわけではありません。


 ですが、一般的な市民ランナーの方に対して、私が基本的におすすめしているのは、本命マラソンの2週間前を切ったら、20kmを超える距離は走らない。ということです。


 なぜなら、20km、25km、30kmといった長い距離の練習は、ペースがそれほど速くなくても、一定の疲労が残る可能性があるからです。


 特に、普段から月間250〜300km程度走っている方にとって、30km走は決して軽い練習ではありません。それをレース直前に行うことで、疲労を抜くための期間が短くなってしまう可能性があります。


 もちろん、私自身も過去には、レース1週間前に30km走を行ったことがあります。実際に自分の身体で試してきましたし、さまざまなランナーの調整方法も見てきました。


 その経験を踏まえて、現在は多くの市民ランナーに対して、最後の2週間で20kmを超える距離を走ることは、基本的におすすめしていません。


 仮に20km走るとしても、速くてもマラソンペース程度まで。疲労が残っているのであれば、中強度や低強度で十分だと思います。


 そして、ここで一つ覚えておいていただきたいことがあります。それは、レース直前に30km走を行わなかったからといって、それまでに積み重ねてきた持久力が急になくなるわけではないということです。


 マラソンに必要な持久力は、数か月間のトレーニングによって積み重ねてきたものです。最後の1〜2週間で練習量を減らしたからといって、すぐに全て失われるわけではありません。


 むしろ、適切に練習量を減らし、疲労を抜くことによって、これまでの練習で獲得した能力を発揮しやすくなる場合があります。ですから、レース直前に不安になって無理に「もう一度30km走っておこう」と考える必要はありません。


 最後の2週間は、走力を確認するために無理をする時期ではなく、走力を発揮するために準備する時期です。


 ぜひ、このことを覚えておいてください。


まとめ:最後の2週間で最も重要なのは、余計な疲労を残さないこと


 さて、今回は本命マラソンの2週間前を切ったら、やめた方が良い4つのことについてお話ししました。改めてまとめると、次の4つです。


① これまでと同じ練習量を続けること

 練習量の多いランナーは、普段の50〜70%程度まで減らすことを目安にしましょう。ただし、もともと練習量が少ない方は、無理に大幅に減らす必要はありません。


② 練習量を減らした分、ペースを上げること

 距離を減らしたからといって、ペースを上げてはいけません。最後の2週間は、練習全体の負荷を増やさないことが重要です。


③ ポイント練習の数字にこだわりすぎること

 身体が重い、疲労が残っていると感じたら、予定していた練習を短縮したり、強度を下げたりして構いません。


④ 20kmを超えるロングランを行うこと

 一般的な市民ランナーの場合、最後の2週間は20kmを超える距離を走らないことをおすすめします。


 そして、最後にもう一つ。これは4つのポイントとは別に、ぜひ意識していただきたいことです。最後の2週間は、練習以外の回復にも目を向けてください。


 例えば、睡眠時間を十分に確保すること。食事をしっかり摂ること。仕事や日常生活で、必要以上に疲労をためないこと。こうしたことも、レース当日のコンディションに関係してきます。


 もし、すでに調整期間に入る前に練習を頑張りすぎてしまい、疲労が強く残っているのであれば、ここから無理に走力を高めようとしないでください。まずは練習負荷を下げ、十分な休息を確保することを優先しましょう。


 私は過去に、レース直前の練習で何度も失敗してきました。だからこそ、皆さんには同じ失敗をしてほしくないと思っています。


 数か月間、一生懸命練習を積み重ねてきたのであれば、最後の2週間で無理をする必要はありません。ここまで頑張ってきた自分の練習を信じて、しっかり疲労を抜いてください。


 そして、本命レース当日、最高の状態でスタートラインに立てるように準備していきましょう!


最後の調整を失敗しないために、もう少し詳しく学びたい方へ


 さて、ここまで本命レースの2週間前にやめた方が良い4つのことについて解説してきました。ですが、実際に自分の練習へ落とし込もうとすると、もう少し具体的なことが気になってくると思います。

例えば、


「最後の2週間、ポイント練習は何回行えば良いのか?」

「ポイント練習の合間は、どのくらいの距離を、どのくらいのペースで走れば良いのか?」

「すでに疲労が残っている場合、どのように調整すれば良いのか?」


 こうした疑問です。


 そして、もう一つ重要なのが、本命マラソンを走り終えた後の練習です。


 例えば、11月のマラソンが終わった後、2月や3月のマラソンに向けて再び練習を積み重ねていく方も多いと思います。


 ですが、レース後の疲労が十分に抜けないまま練習を再開してしまうと、その後のトレーニングにも影響する可能性があります。つまり、レース前の調整だけでなく、レース後の練習再開についても、正しい考え方を知っておく必要があるんです。


 そこで今回、11月6日(金)20時から、Webセミナー「本命レースで失敗しないためのレース前後の練習」を開催します。


 今回のセミナーでは、主に次のような内容についてお話しする予定です。


  • 本命レース直前の練習量・強度の調整方法

  • 最後のポイント練習と、その合間の日の練習の組み立て方

  • レース直前に疲労が残っている場合の考え方

  • マラソン後の疲労回復と練習再開のタイミング

  • 秋のレースから冬の本命レースへ、どのようにつなげていくか


 今回の記事では、最後の2週間に避けたいことを中心に解説しましたが、セミナーでは、では実際にどのような練習を組めば良いのか?**という部分まで、より具体的にお話ししていきます。


 参加費は3,000円です。本命マラソンが近づいている方はもちろん、秋のレースを終えた後に冬のマラソンを控えている方にも、ぜひ参考にしていただきたい内容です。もし当日リアルタイムでご参加できない方も、アーカイブ配信をお渡ししますので講義動画としてご受講いただくことも可能です。


 そんなセミナーの詳細やお申し込み方法については、以下のページでご案内しています。



 これまで数か月間、頑張って積み重ねてきた練習です。最後の調整を間違えたことで、その努力を十分に発揮できなかった。そんな悔しい思いをするランナーを、一人でも減らしたいと思っています。


 ご興味があれば、ぜひ詳細をご確認ください。


 それでは、マラソンシーズンを良いものにしていきましょう!


ウェルビーイング株式会社副社長

らんラボ!代表

深澤哲也



 
 
 

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ランニング書籍

講師紹介
​ウェルビーイング株式会社代表取締役
池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

​ウェルビーイング株式会社副社長
らんラボ!代表
深澤 哲也

IMG_5423.JPG

経歴

中学 京都市立音羽中学校

↓

高校 洛南高校

↓(競技引退)

大学 立命館大学(陸上はせず)

​↓

大学卒業後

一般企業に勤め、社内のランニング同好会に所属して年に数回リレーマラソンや駅伝を走るも、継続的なトレーニングはほとんどせず。

​

2020年、ウェルビーイング株式会社の設立をきっかけに約8年ぶりに市民ランナーとして走り始る。

​

感覚だけで走っていた競技者時代から一変、市民ランナーになってから学んだウェルビーイングのコンテンツでは、理論を先に理解してから体で実践する、というやり方を知る。始めは理解できるか不安を持ちつつも、驚くほど効率的に走力が伸びていくことを実感し、ランニングにおける理論の重要性を痛感。

​

現在は市民ランナーのランニングにおける目標達成、お悩み解決のための情報発信や、ジュニアコーチングで中学生ランナーも指導し、教え子は2年生で滋賀県の中学チャンピオンとなり、3年生では800mで全国大会にも出場。

 

実績

京都府高校駅伝区間賞

全日本琵琶湖クロカン8位入賞

高槻シティハーフマラソン

5kmの部優勝 など​​

​

​

~自己ベスト~

3,000m 8:42(2012)
5,000m 14:57(2012)
10,000m 32:24(2023)
ハーフマラソン 1:08:21(2024)

​マラソン 2:29:44(2024)

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