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慢性的な足底筋膜炎の治し方


慢性的な足底筋膜炎の治療法

 今回は慢性的な足底筋膜炎の治療法について、解説したいと思います。私は2015年の8月から現在まで、ずっと左足に慢性的な足底筋膜炎を抱えています。痛めた当初は激しい炎症反応があり、普通に歩くことも出来ませんでした。しかし、その時には治癒過程も進み、日に日に改善に向かっていました。

 ところが、ある程度まで治癒するとその後はよくならず、走れないほどではないが日常生活でも常に痛むという状況が2年半以上続いていました。特に長時間のバス移動やフライトの後は強く痛みました。走ることにはあまり影響がなく、普通にレースにも出ていましたし、脚の痛みで結果が残せないということもありませんでした(デュッセルドルフマラソンで途中棄権したのは反対側の足底筋膜炎です)。

 色々調べてもなかなか改善の兆候が見られませんでしたが、ここにきて明らかな改善がみられてき、たくさんの治療法を試した中でぜひ皆さんに伝えたいと思えるところまで来ました。

 まず第一にですが、慢性的な足底筋膜炎に奇跡の治療方法はありません。これをやればだれでもすぐに治るという治療方法は存在しません。

 第二に全ての人の足底筋膜炎は微妙に異なります。ですので、どの治療方法でどの箇所にどれだけ時間を割くべきかは、人によって異なります。私の場合は、左右の足底筋膜炎で若干異なるアプローチが必要でした。

 慢性的な足底筋膜炎の原因ですが、一言で書けば筋肉のしこりとそれによる局所貧血です。局所貧血が起きているということは、局所的な酸欠と栄養不足が起きているということです。また必要な体液がそこに流れ込まないため、老廃物もそこにたまったままになります。これは冬場に手足が冷たくなって血行が悪くなっているとかそういうレベルではありません。

 恐らく数ミリか1ミリ以下のサイズの話です。ですので、血行を良くするために温泉に入ったり、クロストレーニングをすれば治るというものではありません。

 また骨格筋の細胞は3か月ごとに生まれ変わりますが、局所貧血が起きている箇所ではミトコンドリアの機能が低下しているためDNAにプログラミングされた正常な細胞死(アポトーシス)が引き起こされなくなっており、ネクローシスという炎症を伴う細胞死が引き起こされます。この時の炎症が更に他の細胞のDNAを損傷させ、ネクローシスを引き起こし、この連鎖が延々と続いていきます。

 またこの箇所は血液循環が滞っているため免疫細胞の死骸が流れていきません。一方で炎症に対する体の反応で細胞内の体液の流入が起こります。これによって、細胞が膨張し神経に触れます。そして痛みを感じるようになります。長期間痛みが続くと神経が敏感になり、痛みを感じやすくなります。そして、痛みを感じると脳からのフィードバックにより炎症反応が起きるという悪循環に陥ります。

 ここまでが基本的な足底筋膜炎のメカニズムですが、一言で言えば問題は足底とふくらはぎに存在する筋肉のしこりです。このしこりを取り除くことが足底筋膜炎の治療法の第一になります。原理はとても簡単なのですが、慢性的な足底筋膜炎に関してはほとんどの治療家や整形外科医を改善させることは出来ません。理由は大きく分けて二つあります。一つ目は対処する場所が間違っているからです。二つ目は筋肉のしこりを取り除く秘訣は一回に長く治療するよりも短時間を何度も繰り返すことです。現実的に毎日3回から5回、治療院に通うことが出来る人は出来ません。また、通常表層の筋肉のしこりを取り除くと奥から、別の筋肉のしこりが出てきます。慢性的な足底筋膜炎の治療には日々自分の体と対話をしながら、こまめに継続的な治療が必要となります。これがほとんどの治療家が慢性的な足底筋膜炎を改善させることが出来ない理由です。

 但し、これは良いニュースでもあります。何故なら、慢性的な足底筋膜炎を治すのにお金はそれほどかからないからということだからです。少なくとも治療家に支払う費用はそれほど必要ありません。

 但し、治療家にお願いするのが良いケースもあります。それは強刺激の治療をお願いする時です。治癒過程に最も悪いのは慢性的な炎症です。低度で慢性的な炎症とは発赤、熱感、腫れ、鋭い痛みなどの典型的な炎症のサインを伴わない炎症です。これが治癒過程を妨げる原因となっています。それに対して、急性期の炎症反応は治癒過程に必要なものです。通常、この急性期の反応はあまりにも強すぎして治癒過程を遅らせるので、RICE処置などにより炎症反応を抑えますが、強い指圧や強刺激の鍼治療によって強度をコントロールしながら治癒過程に必要な炎症反応を起こすことが可能になります。詳しくは前回記事の『プロロセラピー』を参照してください。

 筋肉のしこりを取り除くにはフートローラーや指圧、フォームローラーの使用が有効です。指圧棒で圧すのも有効でしょう。この治療に高価な治療器具は一切必要ありません。指圧棒は数百円で買えるもので十分ですし、フォームローラーも2000円から5000円までのもので大丈夫です。フォームローラー無しでも充分問題ありません。

 私の場合は、ゴルフボールをテープで二つくっつけたものと無印良品店の500円くらいの指圧棒、4000円くらいで購入したフォームローラーを使っています。

 ゴルフボールやフートローラーに関して言えば、ある程度改善が見られたところで足底の最も痛みがあるところにゴルフボールやフートローラーを置いて全体重をかけて乗ってください。数秒したら一度おりてその後また、全体重をかけるということを繰り返してください。これも一度に長くやるよりも5分程度を一日に何度か実施したほうが効果は高いです。急性期に行うと悪化するので体に聴きながら、慎重に行ってください。この治療を実施できるところまで来ていれば、少しずつ快方に向かっていると考えて間違いありません。また、ランナーの方は練習直後(特にハードなプログラムの直後)にはやらないでください。慢性期に入っていても一時的に炎症が強くなっているのでこのタイミングで実施すると悪化する可能性があります。この場合は、ペットボトル(できるだけ円柱のもの)を凍らせて、それを足の下で転がしてください。凍ったペットボトルを足裏で転がすのは走る前にもおすすめです。

しこりの探し方

 筋肉のしこりは筋肉が緩んだ状態で触っていって、何か感じるところです。そこを押せば他の箇所よりも圧痛を感じるはずです。すぐにわかると思いますが、少なくとも週に一回は筋肉のしこりの箇所を改めて確認してください。表層部分のしこりが取れてくると奥から今までは触ることのできなかったしこりに触ることが出来るようになります。これが新しい治療箇所となります。また、全体的に凝り固まっている場合には全体的なかたまりがとれてくると、より局所的に凝り固まっているところに届くようになるということもあります。

 治療箇所に関するガイドラインですが、足底に痛みが出ている人でも原因はシンスプリントに極めて近いというケースがあります。そのことも念頭に入れながら、足と脚の内側に筋肉のしこりを探してみてください。

 また足底筋膜炎と診断され