【注意】真面目に走っている人ほど、速くなるために大切なことを間違えているかもしれません。
「もっときつい練習をすれば速くなる」――そう思っていませんか?
突然ですが、あなたに一つ質問があります。
1000m×5本のインターバル走。予定していた5本を終えたとき、まだ少し余裕が残っていたとします。そんなとき、あなたはどうしますか?
「もう1本追加しようかな」
「最後の1本は、もっとペースを上げるべきだったかな」
「今日はまだ追い込みが足りなかったかもしれない」
そう考えたことはありませんか?
もし心当たりがあるなら、今日の話はぜひ最後まで読んでいただきたいと思います。なぜなら、その考え方が、あなたの成長を妨げている可能性があるからです。
もちろん、速くなるためには努力が必要です。ある程度きつい練習も必要になります。
しかし、ここで一つ、非常に重要なことがあります。練習の負荷を高めれば高めるほど、速くなるわけではありません。
むしろ、必要以上に負荷を高めることで、長期的には成長しにくくなる場合さえあるのです。
なぜでしょうか?その理由を、少し詳しくお話ししたいと思います。
実は、トレーニングの目的は「疲れること」ではありません。
私はこれまで、学生ランナーから市民ランナーまで、さまざまなランナーのトレーニングに関わってきました。
その中で感じるのは、真面目なランナーほど、練習の負荷を高めることに価値を感じやすいということです。
例えば、こんな経験はないでしょうか?
インターバル走で予定より速いペースで走れた。すると、「今日はいい練習ができた」と感じる。30km走の最後にペースを上げて、限界まで追い込めた。すると、「これで強くなれる」と感じる。
反対に、余裕を残して練習を終えると、何となく物足りなく感じてしまう。
しかし、ここで考えていただきたいことがあります。練習でどれだけ苦しんだかと、どれだけトレーニング効果が得られたかは、同じではありません。
なぜなら、トレーニングの本当の目的は、体を疲れさせることではないからです。
トレーニングの目的は、体に適切な刺激を与え、その刺激に適応させることです。そして、この「適応」という仕組みを理解すると、練習に対する考え方が大きく変わってきます。
人間の体が強くなるためには、3つの重要な条件がある
私たちの体は、トレーニングによって刺激を受け、その刺激に適応することで能力を高めていきます。そして、その適応を引き出すために重要な条件が3つあります。
1.1回のトレーニング刺激が強すぎないこと
2.十分な頻度で刺激を反復すること
3.十分な回復を確保すること
この3つです。
例えば、あるランナーが非常にきついポイント練習を行ったとします。その日は限界まで追い込むことができました。
しかし、その疲労が何日も残ってしまい、次のポイント練習が思うようにできなくなったらどうでしょうか?
1回の練習では強い刺激を与えられたかもしれません。しかし、その代わりに、次の練習までの間隔が長くなり、十分な頻度で刺激を与えられなくなってしまう可能性があります。
一方、必要な刺激を確保しながら、1回あたりの負荷を適切に抑えた場合はどうでしょうか?過剰な疲労を避けやすくなり、次の練習までに回復する時間も確保しやすくなります。その結果、目的とする刺激を継続的に与えやすくなるのです。
つまり、重要なのは、1回の練習でどれだけ追い込めるかではなく、適切な刺激をどれだけ継続して与えられるか。ということです。
これは、長距離走のトレーニングを考えるうえで、非常に重要なポイントです。
だから、速くなりたいなら「頑張らない練習」も重要になる
ここまでの話を理解すると、ある疑問が解けてきます。それは、「なぜ、長距離ランナーはゆっくり走る練習を重視するのか?」という疑問です。
例えば、あなたが週に6日走っているとします。その6日間、毎回できるだけ速いペースで走ったらどうなるでしょうか?
もちろん、最初は練習した充実感があるかもしれません。しかし、毎回の負荷が大きければ、疲労が蓄積し、必要な練習を継続することが難しくなる場合があります。
一方、低強度走や中強度走を適切に取り入れれば、負荷を管理しながら、継続的にトレーニング刺激を与えやすくなります。これは、決して「楽をして速くなる」という話ではありません。体が適応できる範囲で、必要な刺激を積み重ねるという考え方です。
もちろん、高強度練習も必要です。インターバル走やテンポ走には、それぞれ重要な役割があります。しかし、高強度練習が効果的だからといって、その回数や負荷を無制限に増やせばよいわけではありません。
低強度走。
中強度走。
高強度走。
それぞれの練習には役割があります。
そして、それらを適切に組み合わせることで、より合理的にトレーニングを進めることができるのです。
では、同じ月間300kmでも、なぜ結果が違うのか?
例えば、月間300km走っているランナーが2人いたとします。2人とも同じくらいの走力で、同じくらい真面目に練習しています。
しかし、一方は自己ベストを更新し、もう一方はなかなか記録が伸びません。もちろん、結果には体質や生活環境など、さまざまな要素が関係します。
しかし、ここで注目していただきたいのは、練習の中身です。同じ300kmでも、どのようなペースで走ったのか。どのような練習を、どのくらいの頻度で行ったのか。ポイント練習の前後に、どれだけ回復できていたのか。そして、目標レースに向けて、どのような順番で練習を組み立てたのか。
これらによって、体に与えられる刺激は変わります。
つまり、走行距離だけを見ても、トレーニングの良し悪しは判断できないのです。
そして、ここでもう一つ重要なことがあります。トレーニングによって速くなるためには、単に練習の負荷や頻度を考えるだけでは不十分だということです。
そもそも、長距離走のパフォーマンスを決める能力には、さまざまな要素があります。例えば、持久力を支える能力。速いペースを維持するための能力。疲労から回復する能力。そして、苦しい場面でも自分の力を発揮するための要素。
あなたが今、最も優先して伸ばすべき能力は何でしょうか?
ここが分からなければ、どれだけ練習メニューを知っていても、自分にとって適切な練習を選ぶのは難しくなります。
速くなるために、まず知っておきたい「5つの要素」
ここまで読んでくださった方に、ぜひ一つ知っていただきたいことがあります。それは、長距離走やマラソンで速くなるためには、押さえておきたい5つの重要な要素があるということです。
その5つとは、
1.有酸素代謝の最大値の向上
2.乳酸処理能力の向上
3.筋持久力の向上
4.回復力の向上
5.心
です。
これらは、それぞれ独立したものではなく、長距離走のパフォーマンスを考えるうえで互いに関係しています。
例えば、速いペースで走る能力が高くても、そのペースを長時間維持するための筋持久力が不足していれば、マラソンの後半で失速してしまうかもしれません。
また、効果的な練習を行っていても、十分に回復できなければ、その刺激を継続して積み重ねることが難しくなります。
だからこそ、自分の練習を見直すときには、単に「もっと走る」「もっと追い込む」と考えるのではなく、これらの要素を理解することが重要なのです。
しかし、
「それぞれの要素は、具体的にどのような能力なのか?」
「なぜ、その能力が速く走るために必要なのか?」
「自分は、どの要素を優先して伸ばすべきなのか?」
こうした疑問を持った方もいると思います。そこで、ぜひ読んでいただきたいものがあります。
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この5つの要素について、より詳しく学んでいただける無料の電子書籍をご用意しています。
著者は、2017年の大阪マラソンで日本人トップとなり、フルマラソン2時間13分41秒、ハーフマラソン63分09秒の自己ベストを持つ、池上秀志です。
池上は、競技者としてだけでなく、長距離走・マラソンの指導にも取り組んできました。この小冊子では、速くなるために押さえておきたい5つの要素を、体系的に解説しています。
もしあなたが、
「練習しているのに、なかなか記録が伸びない」
「自分に足りないものが何なのか分からない」
「もっと効率的にトレーニングしたい」
と考えているのであれば、ぜひ一度読んでみてください。
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まずは、速くなるための本質を知るところから始めてみてください。
ウェルビーイング株式会社 副社長
らんラボ!代表
深澤哲也













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