世の中で言われている「効率的に速くなる練習」は、本当に効率的なのか?
- 深澤哲也(ウェルビーイング株式会社副社長)

- 13 時間前
- 読了時間: 14分
「効率的に速くなる」
この言葉を聞いてあなたはどんなことを思い浮かべますか?
一般的にこの言葉は、少ない努力量で速くなるという意味を指していることが多いです。確かに一見これは効率的に、賢く速くなっているような印象は持ちますよね。月間500km走ってマラソンサブ3達成した人よりも、月間100kmでサブ3達成した人の方が一見スマートに思えるかもしれません。
しかし、実はこの考え方は真に効率的であるとは言えません。
こういうと「いやいや、より少ない努力で同じ目標を達成しているわけだし、その分無駄な労力もかかっていないから月間100kmで達成している方が効率的じゃないですか?」と言われることがあります。
ただ、もしあなたもそれに近い考え方を持っているなら、気を付けてください。「効率的」という言葉をそのように考えるのは危険です。なぜなら、この考え方は非常に重大な観点が抜け落ちてしまっているからです。そのせいで一見効率的に見えて、実はかえって非効率的な努力をしてしまっているというケースが本当に多いのです。
そんなわけで、今日はあなたが真に効率的な練習ができるよう、本当の意味での効率的練習とは何か?というテーマについてお話ししたいと思います。
世間一般で考えられがちな「効率的な練習」の問題点
まずは一般によく思われている「効率的な練習」における問題点を洗い出していきましょう。
一つ目の問題点は「時間(及び量)」という観点でしか見られていないということにあります。
練習量が多くなるということは、それだけ多くの時間を要しますよね。当然ながら月間100kmの人よりも、月間500km走る人の方が月当たりにランニングにかける時間は多くなるわけです。少ない練習量で速くなることをよしとする考え方の裏には、基本的にはランニングにいかに時間をかけずに結果を出すか、ということがあるのでしょう。だから、投下時間が少なければ少ないほど賢く楽に目標達成したという考えに至るのだと思います。
しかしここにはいくつかの観点が抜け落ちています。まず一つが「労力」です。考えてみてください。もしあなたがサブ3を目指す場合、月間100kmの練習量だろうが、500kmの練習量だろうが、結局サブ3を目指すならサブ3相当の負荷を体にかけないといけないのです。この時、月間100kmという練習量の中でのサブ3分の負荷をかけることと、月間500kmという練習量の中でサブ3分の負荷をかけること、どちらが簡単でしょうか?
この質問がピンとこなかった方は、こう考えてみてください。100km分の練習と、500km分の練習では、どちらの方が選択肢が多いでしょうか?
当たり前ですが、500kmの練習量をこなしている方が明らかに選択肢は多いですよね。例えばマラソンサブ3をしようと思ったら、まず大きくはスピード面と持久面に要素を分けて考える必要があり、その中でも持久面については最終的には35~40kmをマラソンレースペース90%程度で行いたい、スピード面については20km前後の距離を目標のマラソンレースペースで走っておきたいです。
ただ、こうした練習ができるようになるためには、その前段階を丁寧に踏んでいくことが重要です。40kmをレースペース90%でやりたいなら、その前には35kmを90%で、その前には30kmを90%でやりたいです。20kmをレースペースで走りたいなら、レースペースへの余裕度を上げるために、2km×6本のインターバルをレースペース105%でやったり、1km×12本のインターバルをレースペース110%でやるといったことをやっておきたいです。
しかしながら、そもそも総走行距離が少ないと、このポイント練習の選択肢も限られてしまいます。また、そもそも走る機会も少ないでしょうから、やる日に思い切りガツンと追い込んで、それ以外は走らないかほぼ休みのようなランニングという感じになりがちです。
つまり、確かにランニングに対する投下時間は短いけれど、一回一回の質を上げざるを得ないのです。つまり、一回一回にかかる労力が非常に大きくなるのです。
その点走行距離をある程度しっかり稼ぐと、一回あたりの負荷は下げることができます。つまり走行距離が増えるほど、体感的にも間違いなく労力は下げることができます。これが必ずしも少ない練習量で走力を伸ばすことが効率が良いとは言えない一つ目の理由です。
次に抜け落ちている観点は「リスク」です。
練習量が少ないということは、つまり基礎体力が低いということを意味します。基礎体力というのはあなたの体のキャパシティのことだと思ってください。どれくらいの練習負荷を受け入れることができるかという、いわばトレーニング負荷に対する容量のようなものです。
例えば、あなたがランニングを始めた最初の方の頃を思い出してみてください。少し走っただけでものすごく疲れませんでしたか?たった15分程度ジョギングしただけで筋肉痛になったり、足が痛くなったりしたと思います。もしくは日常的にトレーニングをしている人でも、故障明けとか体調不良明けは一時的にそのような状況になると思います。
これは完全に基礎体力が低いことが原因で生じています。基礎体力というのは、いわば疲れにくさと壊れにくさです。そして基礎体力とは、基本的には練習量に比例して強くなっていきます。なぜなら、練習量が多くなるということはそれだけランニングの接地による衝撃に体を晒すこととなり、筋肉や人体、骨などの耐久性が上がることに加え、体内の有気的代謝能力が向上することで体の回復力も高くなるからです。
一方で練習量が少ないとどうしても基礎体力が向上していきません。だから、いつまで経っても疲れやすく壊れやすい体のまま、中々耐久性が上がっていかないんです。でも、少ない練習の割には高い目標を目指すから、一回あたりはきつい練習をする。すると毎回きつい思いをするし、ものすごく疲れが残る。少し無理したらすぐに足が痛くなる。するとまた練習量が増えない。また基礎体力が落ちるから走るのがしんどい。こういう悪循環にもなりやすく、どうしても中々走ることを好きにもなれません。
ですから、少ない練習量で挑戦するというのは、かえって故障や疲労のリスクが高くなる上に、そもそも「頑張れる体」が中々手に入らないという点においても、トレーニングの選択肢が中長期的には広がらず、決して効率的とは言えないのです。
そして最後に「期待値」という観点です。
期待値というのは確率的に起こりうる結果のことですが、結局のところトレーニングというのはいかにかけた労力に対する期待値を高められるかというところが非常に重要になってきます。そしてその期待値を最大限高めることができる練習方法こそが、真に効率的な練習であると言えるのです。
その点、より少ない練習方法で結果を出すという考え方は、期待値は全く上がりません。もうこれは理屈よりも感覚のほうがわかりやすいでしょう。仮に今の走力は全く同じで運動歴なども全く同じ二人がマラソンサブ3を目指すとして、月に100kmしか走らない人と500km走る人、どちらが達成しそうでしょうか?明らかに後者でしょう。
勉強で例えたほうがわかりやすいかもしれません。1日1時間の勉強で東大を目指すのと、1日12時間勉強して東大を目指すのとでは、どちらが東大に行けそうでしょうか?圧倒的に後者ですよね。
このように、何か結果を得たいのであればそれに対する投下時間と労力を増やすというのが、最も簡単に期待値を高める方法なのです。ということは、そもそも練習量については期待値の観点から見ても明らかに多いほうが良いということはわかると思います。これが本当の意味での「効率的な練習」なのです。要するに、かけた時間と労力に対して、最もリスクは低く、かつ期待値が最大化する練習のやり方、それこそが最適化された練習であり、超効率的練習方法なのです。
とはいえ、もちろんただいたずらに練習量を増やせば期待値が最大化するかというと、もちろんそうではありません。確かに、ある程度までは練習量をひたすらに増やすだけでも期待値は大きく上がるでしょう。しかし、それだけではダメなのです。なぜなら、当然練習量が増えるということは、今度はそれに伴うリスク(故障や病気など)も上がってきます。
なお、練習量を増やすというのはあくまでその先にある「最終的にやりたい練習」をより確実にこなせるようにすること、そしてそういった練習への適応度合いをより高めるためにやる下地作りです。ということはもちろん、目標のレースに向けては練習量を増やすだけではなくて、その後のレースに向けた仕上げのトレーニングまでいかに綺麗に移行していくかということが重要です。
また、練習量を増やす上でも、結局何の能力をどういう練習をして鍛えていくのか?という一つ一つの練習の意味がわかっているのか否か、それがわかっていたとして、ではそれをレースから逆算していつの時期に身につけていくのか?そうした期分けの理論も知った上で数ヶ月から半年単位での練習計画を書けなければレースで狙って結果を出すことは難しいでしょう。
さらに、最適な練習計画ができたとしても、人間のやることですから途中で故障したり病気したりと、基本的に思った通りにはいきません。途中で幾度となく修正が余儀なくされます。その時に、修正も最適にできる必要があります。
また、最適なトレーニングができてレースを迎えた当日、レースの進め方が悪くて力を出しきれずに全くタイムが出せずに終わってしまうこともあります。そうした意味で最適なレース戦術というものも知っておく必要があります。
このように、実は長距離走やマラソンで本当に狙って結果を出すためにはいくつも押さえておくべきポイントはあります。まあ、レース当日の戦術については最悪いいでしょう。大事なのはトレーニングです。いかにトレーニングを自分にとって最適化していくのか?ということが、効率的にタイムを伸ばしていくためには絶対に欠かせない要素となります。
特に市民ランナーの方であれば、練習量については本当はもっと増やしたいけれど、生活スタイル的に月間300km以上は無理かな、という人も少なくないでしょう。であれば、その300kmの中での練習を最適化する方法を考えなければいけません。
そこで今回、あなたが今どんな状況に置かれていたとしても、あなたの練習を最適化し、本当の意味での「超効率化」を実現するための講義動画を作成いたしました。それが「超効率的練習方法」です。
この講義動画は文字通り、超効率的にあなたの走力を高めるための練習方法、トレーニング論を解説したものです。具体的な内容は以下の通りです。
・トレーニングの目的
・トレーニングによる走力向上の原理
・動的平衡
・適応反応の三条件
・若年者と老年者の適応反応の違い
・回復力
・代謝とは何か?
・無気的代謝を使うような練習は不要?
・決定因子
・期分け
・ピーキング
・回復期
・基礎構築期
・走技術
・補助的練習
・基礎構築期における主要練習
・どれだけ多く走れば良い?
・特別期(移行期)
・特異期
・調整期
・軽めの週(適応週)
・800mランナーの為の具体的練習例
・1500mランナーの為の具体的練習例
・3000mランナーの為の具体的練習例
・5000mランナーの為の具体的練習例
・10000mランナーの為の具体的練習例
・ハーフマラソナーの為の具体的練習例
・マラソナーの為の具体的練習例
・マラソニング
・40㎞走は必要なのか?
・平日にスピード練習ができない場合はどうすれば良い?
・滑らかな期分け
・800mランナーの24週間の練習例
・1500mランナーの24週間の練習例
・3000mランナーの24週間の練習例
・5000mランナーの24週間の練習例
・10000mランナーの24週間の練習例
・ハーフマラソナーの24週間の練習例
・マラソナーの24週間の練習例
・初心者の方の練習例
・Syokoトレーニング
・不測の事態が起きた場合の対処法
・故障中の練習方法
・暑熱環境及び高所における練習方法
・トレーニングの消極的側面
・レース戦術
・ラストスパートはいつかけるべきか?
・勝つためのレース戦術
・走ることに集中するということ
・走ることに集中するということの反対
・ウェルビーイングへの影響
合計約15時間30分
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ウェルビーイング株式会社副社長
らんラボ!代表
深澤哲也
よくある質問とそれに対する回答
質問:講義はどのような形で閲覧できるのですか?
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2020年に「オンラインに存在するランナーの為の日本一の学び場」をスローガンに会社を設立し、以降日英語の両方を用いて、世界中の数千人のアマチュアランナーさんのお悩み解決、目標達成、夢の実現を叶えてきております。
京都教育大学を卒業し、中学社会、高校地歴公民の教員免許を取得し、長距離走、マラソンの真理を分かりやすく解説することに誇りを持っております。
その他、グーグルで「池上秀志 マラソン」や「池上秀志 ウェルビーイング」で検索して頂きますと、色々な情報が出てきます。
質問:ウェルビーイング株式会社とはどのような会社ですか?
回答:先述の池上秀志が創業した会社で、現在は池上の他に自身もウェルビーイング株式会社に入社してからマラソン未経験から2時間32分まで記録を伸ばし、指導者としては中学生を指導し、4年間で4人の滋賀県覇者と1人の日本一を育てた深澤哲也、ウェルビーイング株式会社設立力後のお客様で池上の講義を受講してマラソンが3時間16分から2時間32分まで伸び、マラソンだけではなく、人生が豊かになったのでより多くの人に走ることを通じてウェルビーイングを実現してほしいと消防を辞めてウェルビーイング株式会社に入社した榮井悠祐、富山県高岡市議会議員と兼職しながら長距離走、マラソンの真理を発信し続ける水越進一(マラソン2時間23分)、池上の講義の受講生様で、自信も解説系ランチューバーとしてチャンネル登録者数10万人を誇る高山敦史さんが外部コーチでいてくださいます。
他にも、経理担当は自身も1500mの千葉県大会覇者で、名城大学時代には東海インカレで2番に入ったり、マネージャーとして駅伝二年連続日本一を支えた斎藤晴香(旧姓早乙女晴香)、発送担当には3000m9分30秒で走った長谷未生菜(旧姓高田未生菜)が在籍しており、アマチュアランナーとして活躍した面々が同じくアマチュアランナーさんのお悩み解決、目標の達成、夢の実現に日々邁進しております。











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