「池上君頑張ってー!」
沿道から女性の声援が聞こえます。
あと少し、あそこまで。
数か月間あちこちの痛みに耐えながら、苦しい練習に耐えてきた私の心の中にあったのは、「あそこまで走ればしばらく休める」ということだけでした。
優勝した選手はすでにゴールテープを切り、3番の選手とも差がついており、後半は独走でした。
ゴールタイマーが2時間13分を指しているのがかすかに見えます。タイムが良くないのは分かっていましたが、私は1秒でも速く走ろうと死力を尽くしました。
「そして、二番に入ってくるのは池上選手!今ゴール!」
ゴール付近を盛り上げている実況が絶叫するも、私の耳には何も聞こえませんでした。ゴールに飛び込むと、無表情のコーチが待っていてくださり、ただ黙って手を差し伸べて「Congratulations」とだけ言ってくださいました。
感情のこもっていない「Congratulations」の意味は当然私にも理解できました。まだまだ先に私たちの目指すべきところがあったのです。これからやるべきことはたくさんありました。
私自身、常に競技者としては上も下もよく見える位置にいました。中学時代は全中出場はありませんでしたし、近畿大会も近畿駅伝も出たことはありませんでした。でも、最後の最後に都道府県男子駅伝に京都チームの代表として出場し、区間賞を獲得することが出来ました。
高校では、1年、2年と部内のメンバー争いに敗れ、トラックレースには出られませんでした。しかし、駅伝は走らせてもらい、3年連続京都府高校駅伝区間賞、全国高校駅伝も3年連続で走らせてもらい、3年連続10番台に終わりました。
3年生ではトラックレースも走らせてもらい、近畿インターハイで9番に終わりました。
少し上を見ると日本のトップ選手たちが見えました。しかし、私自身もたくさん挫折を味わい、メンバー争いに敗れ、そして、少し下を見ればメンバー争いで私に敗れた私のほぼ同じ能力の選手たちがいました。私よりも光り輝くものを持つ選手もいました。
大学は京都教育大学という国立大学に勉強で進学しました。故障やオーバートレーニングで高校時代、いや時には中学時代の自分の記録を下回ることもありました。
しかし、同時に谷川真理ハーフマラソンで川内優輝選手に勝って優勝し、ヤフーニュースのトップに出たり、上尾ハーフマラソン一般の部で実業団選手に勝って優勝したり、京都選手権二連覇、近畿選手権優勝などの結果を残したり、高校時代には高校生の100傑にも入れなかったのに、大学では日本の100傑に入れたり、浮き沈みを経験しました。
そして、大学を卒業してプロになった後も、故障で長期間走れなかったり、時には10000m31分台という到底プロではやっていけない記録を出したり、30キロロードレースを新宅雅也さんというオリンピック選手がマークした大会記録にあと3秒と迫る1時間31分53秒で優勝したり、大阪マラソン日本人トップになったり、またもや浮き沈みを経験しました。
私のように走れなかった期間も長く、決して一流とは言えない選手は、決して偶然結果が残せたわけではありません。トレーニング、運動生理学、栄養、睡眠、心理学、故障のマネジメント、ありとあらゆるものを駆使して総合的なアプローチでのし上がっていったのです。
しかし、私は自分自身を努力だけが取り柄の落ちこぼれだとも思いません。確かに大成はしていませんでしたが、全国高校駅伝や都道府県男子駅伝で区間賞を獲得したり、9人抜きを達成したり、日本の100傑に入ったり(大学生では当時30傑、関西学生歴代4位の記録)、プロになってからも国内外の様々なレースで優勝したり、突き詰めてやったからこそ人に教えられることもあると自負しています。
しかし、私はまだ当時は知りませんでした。
私が書いた『ランナーズバイブル』がこんなにもアマチュアランナーたちの役に立つことを
『ランナーズバイブル』は私が競技者として強くなるために学んだことをまとめただけのものです。
しかし、私はそれが他のアマチュアランナーの役に立つとは知りませんでした。
ランニング人生が変わったある一人の市民ランナー
ほんの一例を挙げさせて頂きますと、榮井悠祐さんという方がいらっしゃいます。榮井さんは学生時代は野球をされていて、学生時代の陸上経験はありません。その榮井さんは30歳ごろから職場の上司に誘われたのをきっかけに(というか勝手にエントリーされていたそうです)、マラソンを走ると初マラソンは4時間半で走られました。
このあたりまでは、ごく普通のよくある話という感じだったのですが、榮井さんはここからランニングにのめりこまれました。週に平日だけでも3日から4日は10キロのタイムトライアルをするという徹底ぶりで、常に全力で追い込み続けました。
そんな努力もあって、走力は伸びていってはいました。日本でもそれだけの努力をされているランナーさんはそう多くはないでしょう。タイムも3時間16分まで伸ばされました。
しかし、榮井さんが本当に速くなったのは『ランナーズバイブル』を読んでトレーニングなどについて学んでからです。そこからたった1年で2時間33分というありえないほどの成長ぶりを見せられました。1年前の10キロのペースでマラソンを走り切ってしまいました。
そんな榮井さんは、A4で560ページ分もある『ランナーズバイブル』をすべて印刷してお手元においてくださり、何度も読んでくださいました。事務仕事をされている方ならA4で560ページがどの程度の分量かお分かりいただけると思います。
分からない方は文房具屋さんに行ってA4のコピー用紙500枚を手に取ってみてください。カバンに入れて持って帰ったら、重たくて肩凝ること間違いなしの重さなのですが、それを全て印刷して、お手元においてくださいました。
榮井さんが『ランナーズバイブル』を読まれて、実践されたことを簡単に共有させて頂きますと、次の4つです。
1.練習は全力でやれば良いものではないということを学んだ
練習はひたすら全力でやるのが重要なのではなく、その練習の目的を理解し、様々なタイプのトレーニングを組み合わせながら、必要充分の練習を積み重ねていくことが重要であることに榮井さんは気づかれ、常に全力で同じ距離を走るのではなく、様々な距離を様々なペースで組み合わせることが重要であることに気づかれました。
2.練習でタイムはそれほど必要ではない
榮井さんはSNSを見ていて、その人の自己ベストやその人がされている練習を見ていると、自分には到底できないような練習をこなしている人よりも自分の方がレースでは速く走っていることに気づかれました。
練習ではそこまで速く走れなくても、自分が今何をすべきか理解し、適切な練習を組み合わせて、狙ったレースへとピークを持っていけば、レースでは普段は出せないような力が出せるものなのです。逆の言い方をすれば、いつもいつも同じようなタイムで走っている方は、まだ自分の本当の本気を知らないと言って過言ではありません。
3.食事や睡眠が練習効果を高める
練習はやることが重要なのではなく、やった練習に対して体が適応することが重要です。適応とは体にかけた負荷に対して正の反応を示すことです。逆に負の反応を起こすことをオーバートレーニングやオーバーユースと言い、練習しているのに走力が低下したり、故障したりということになります。
同じ練習をしていても適切な食習慣と睡眠習慣を身につけることで、練習したことを100%吸収し、同じ練習をしているにもかかわらず練習効果が高くなる食習慣、睡眠習慣がどのようなものであるかを学び実践されました。
4.長距離走・マラソンで結果を出すために必要な心は根性ではない
長距離走・マラソンも人間がやることである以上は心が大きな影響を及ぼすことは当然です。しかし、その心とはひたすら苦しさや苦痛に耐えるということではないのです。
一言で書けば、目標を高く設定し、盲点を外すことで競技能力が伸びるのです。人は自分では気づかないだけで、有益な資源を手にしています。そのすでに手にしているけれど気づいていない資源にアクセスし、結果を出すための盲点の外し方を教えます。
ほんの一例をあげると、「自分は何をやってもどうせ無理なんだ」と思っている人は、このように情報提供をしても、「自分は池上とは違うし」「自分は榮井さんとは違うし」と「どうせ自分には役立たないから、関係ない」とそこで情報をシャットダウンしてしまうのです。これが手にしているにもかかわらず、認識しない盲点となる訳です。
しかし、考えてみてください。
もしも、榮井さんが私の情報に出会ったときに、「自分には関係ない」と思って情報をシャットダウンしていたら、今でも週に何度もタイムトライアルをするという苦しく見返りの少ない練習を繰り返していたのです。こんな悲劇はないでしょう。
榮井さんの話はほんの一例です。これまで多くの方が『ランナーズバイブル』を読んでタイムを伸ばしてこられました。昔から、長距離走は苦手で自分はマラソンの素質がないと思いこまれていた方でさえもです。
私には、何とか速くなりたいというアマチュアランナーさんのことが手に取るように分かります。
何故なら、私もあなたと同じく、自分で練習内容を考え、たった一人で時には暗い中走り、自分で練習場所まで移動して、地面に自分が用意した給水を置き、たった一人でインターバルも40キロ走もこなし、自分でレーススケジュールを決め、管理栄養士さんがいる訳ではなく、自分でご飯を作り、仕事や勉強と両立してきたからです。
そして、強豪大学に所属するわけでもなく、実業団にいる訳でもなく、本当にほとんど一人で一から自分でやった人の中では、私は日本の歴史上もっとも競技力を伸ばした一人です。
そして、私と同じように多くの方が記録を大きく伸ばしてきました。
そして、私は今、年間数百人のアマチュアランナーさんを指導させて頂き、1500m4分14秒からたった半年で3分台へとジャンプアップした学生様から、60歳から走り始めて3年でサブスリーを達成された方まで、老若男女問わず、1500mからマラソンまでお悩み解決や目標達成をサポートさせて頂いています。
知は力なり
この世の中には知っているか知らないかだけで大きな差を生むことが多々あります。有益な情報、有益な情報の使い方、そして有益な情報の応用の仕方、これらが非常に大切になります。これらをオールインワンにした本が『ランナーズバイブル』です。
今すぐあなたのお手元にランナーズバイブルを
これだけの質と量が詰まった『ランナーズバイブル』
一体いくらするのでしょうか?
逆に聞いてみたいのですが、あなたなら15年かけて血のにじむような思いをして得られた知識と経験を大学の卒業論文約28回分にわたって書いたものをいくらなら売るでしょうか?
100万円?
10万円?
1万円?
実は『ランナーズバイブル』はたったの2000円です。目次は以下の通りです。
目次
抗酸化と抗炎症とフリーラディカルについて6
健康的な油とそうでない油15
グリセッミクスインデックス18
LLLT (Low Level Laser Therapy) 21
日本的なあまりにも日本的なメンタリティとケニア的なメンタリティ26
アンチエイジング低 GI ココアケーキ 29
痛みと心の連関33
自信は過去ではなく未来から来る36
心理的盲点と先入観からの解放41
プラセボ効果―心はいかにして体に作用するのか?45
夢を心で現実に48
音楽瞑想50
潜在意識とは?54
ポテトの栄養と長距離ランナー60
ケニア人マラソン選手の生活―キンビアトレーニングキャンプから64
アキレス腱障害の種類と対処法70
スポーツに謙虚さはいらない73
ケニア人彼らは何故速いのか?ハングリー精神?77
アドルフ・アイヒマンと高い集中力を発揮するための自己責任の話82
ベリー 天然のサプリメント87
足底筋膜炎89
マラソンと自我91
瞑想とリカバリー96
反ストイシズムとやる気を引き出す方法99
書籍出版のご案内102
マラソンレース当日の朝食の意味106
努力をするとやる気をなくす方法110
マラソンと洗脳113
間違った減量法―カロリーと脂肪が少なければ少ないほど良いの間違い119
マラソントレーニングのアンチノミー122
スピード1、2、3 128
マラソントレーニングと情報場132
異なる観点から見た休養の重要性136
高地トレーニングの重要性と効果139
理想のランニングスタイル141
故障との付き合い方143
マラソン界の洗脳148
数学好きのためのマラソントレーニング153
心肺機能にも超回復の考え方は適用されうるのか?156
睡眠と意志の力と減量159
ランナーが犯しがちな2つの過ち162
パイナップルの抗炎症能力165
もっとも健康的な飲料は何か?166
ナチュラルパワードリンク 緑茶169
若くして燃え尽きる選手がいる?171
ケトン食が故障を治す174
赤ワインは健康に良いのか?177
ストレッチの真実179
プロロセラピー181
慢性的な足底筋膜炎の治療法184
世界一くだらない方法で世界一重要なことを学ぶ方法189
持久系競技者と鉄分補給191
セルフエフィカシーとセルフエスティームの違い194
再生不良性貧血197
慢性的な痛みへの対処法200
慢性的な故障のメカニズム203
慢性的な痛みへの軟部組織へのアプローチ206
超音波と LLLT212
レバレッジ効果215
慢性的な痛みのためのサプリメント220
最強の抗酸化物質は何?223
ストレスマネジメント NRF1、NRF2 225
細胞とミトコンドリアとクエン酸回路の話230
迷ったら中山さんを目指せば良い237
ハーフマラソンを63分09秒で走った無名国立大学生の話243
GMO 地帯のゴッドハンド253
風雲の奇跡―ツキと運に関する考察260
レナト・カノーヴァから学ぶマラソントレーニング264
ブラッド・ハドソンから学ぶ長距離走トレーニング271
菊と靴279
マラソントレーニングにおける全体最適と部分最適285
アーサー・リディアードから学ぶ選手と指導者の関係性291
アーサー・リディアードのトレーニングシステム298
遅いペースのインターバルで速くなる理由 307
球数制限とメタメッセージ311
慢性的な痛みの消し方315
ディーター・ホーゲン率いる多国籍軍324
長距離走・マラソンが速くなりたいあなたへ329
ウォール・ストリートの狼から学ぶ心理的テクニック338
前日刺激は何のためにある?344
LLLT のメカニズムとはどのようなものか?347
LLLT の効果その1脂肪燃焼効果353
LLLT の効果その 2 怪我の治癒促進354
LLLT の効果その 3 骨密度の増大355
LLLT の効果その 4 男性ホルモンの増大356
LLLT の効果その 5 認知機能の向上358
LLLT の効果その 6 鬱の緩和359
LLLT の効果その 7 ニキビの消失361
LLLT の効果その 8 鎮痛362
LLLT の効果その 9 育毛効果363
LLLT の効果その 10 関節炎の治癒促進365
LLLT に関するよくある質問366
長距離ランナーの鉄欠乏性貧血と対処法369
新庄剛志選手から学ぶスコトーマの学び方377
マラソンは何故年に二回がベストなのか?383
大久保絵里という女がいる387
大久保絵里という女がいる2 390
中村真悠子という女がいる393
腰高のフォームは本当に腰高のフォーム?396
上半身の力を使って走る方法399
ベストなセックスの頻度ってどのくらい?402
ポルノが貴方をダメにする405
体調管理の極意教えます409
結局ランニングって素質の問題?415
バターコーヒーの正体見たり EZ421
ケニアをケニアにした男=ブラザーコルム424
リザ・ハーナーさんから見たコーチカノーヴァのトレーニング429
プロランナーの生活ってどんな感じ?ケニア編432
プロランナーの生活ってどんな感じ?ニュージーランド編 437
そのジョギング大丈夫?ジョギングの意味441
初めて月間 1000km の練習をして学んだこと444
実業団4社からの誘いを断り外国人コーチについた男の話449
これから結果を出す人のための自信の作り方454
9cm の差が分ける1流と2流の差458
平井健太郎という男がいる462
ファルトレクのすすめ464
福岡国際マラソンを大阪マラソン日本人トップが振り返る470
練習しても伸びない理由474
横山隆義という男がいる478
練習でできないことは試合でもできない?483
純粋トレーニング批判 492
私が防府読売マラソンで失敗した理由499
大阪マラソン日本人トップが教えるトレーニングのワンポイントアドバイ ス504
もしも池上秀志が治療器具を一つだけ選ぶなら509
敵はショートディスタンスにあり512
サブ3は簡単だ517
得手不得手をこう考える520
インターバルとレペティションの違いって何? 524
無念無想の境地とはどのようなものか?529
土門広という男がいる535
長距離走は伸び悩んでからが面白い541
最短最速で目標を達成したい貴方へ554
日本の木製頭から学ぶマラソントレーニング561
これだけの内容が詰まった『ランナーズバイブル』がたったの2000円です。
さ・ら・に
『ランナーズバイブル』には全額返金保証制度がついています。もしも、あなたが『ランナーズバイブル』を全て読まれた後で、「ただ単に分量が多いだけで何の役にもたたないじゃないか」と思われましたら、いつでも私に連絡してください。ご購入いただいた方には、私の連絡先をお渡しいたします。
しかし、そのようなことにはならないでしょう。あなたも『ランナーズバイブル』をお読みいただいたら、ランニング界におけるもっとも質の高い書籍の一つであることをご理解いただけるでしょう。
最後に考えてみてください。
ここで考えうる最悪のケースは何でしょうか?
何らかの理由で、あなたには『ランナーズバイブル』が役に立たなかったとしましょう。その際は、いつでも全額返金請求をしてください。理由を問わずに、全額返金させて頂きます。
一方で、今回も私が正しく、あなたにも『ランナーズバイブル』が役に立ったとしましょう。そうなると、あなたも榮井さんのように一年後には劇的に走るのが速くなっています。
今回は1%だけ私を信じてください!
そうしていただければ、残りの99%も勝ち取ってみせるのですが、いかがですか?
下のボタンをクリックし、メールアドレスなど基本情報をご入力するだけで手続きは5分ほどで完了し、お支払方法にクレジットカードをお選びいただいた方には自動返信メールですぐに『ランナーズバイブル』をお届けさせて頂きます。ペイパルもしくは銀行振り込みをお選びいただいた方には、私が確認次第メールにて『ランナーズバイブル』をお届けさせて頂きます。
筆者紹介
自己ベスト
3,000m 8:26.12
5,000m 14:20.20
10,000m 29:26.50
30km 1:31:53
ハーフマラソン 1:03:09
マラソン 2:13:41
主な実績
・都道府県対抗男子駅伝区間賞
・関西インカレ二冠
・京都選手権優勝
・近畿選手権優勝
・谷川真理ハーフマラソン優勝
・ハイテクハーフマラソン優勝
・上尾ハーフマラソン優勝
・グアムハーフマラソン優勝
・全日本琵琶湖クロカン2位
・ケアンズマラソン優勝
・大阪マラソン2位